河合優実、日本映画18年ぶりの快挙に泣いた? 泣いていない?【「旅と日々」JPプレミア】
2025年10月22日 20:50

第78回ロカルノ国際映画祭インターナショナル・コンペティション部門で、最高賞となる金豹賞とヤング審査員賞のダブル受賞を果たした「旅と日々」のジャパンプレミアが10月22日、都内で行われ、三宅唱監督(「ケイコ 目を澄ませて」「夜明けのすべて」)をはじめ、主演のシム・ウンギョン、共演する堤真一、河合優実、髙田万作が出席した。
ロカルノ国際映画祭で、日本映画が金豹賞を受賞するのは、小林政広監督の「愛の予感」(2007)以来、18年ぶりの快挙。現地入りしていた三宅監督、シム・ウンギョンと河合は、スイスの地で喜びを分かち合った。

シム・ウンギョンが、受賞を知った瞬間を振り返り「河合さん、泣いていましたよね? 私はあまりにびっくりして泣かなかった。夢のような感覚だった」と明かすと、河合は「何か賞をいただくことは想像していたが、まさか最高賞とは。でも、泣いた記憶はないんですよ(笑)」と意見の食い違い。「確かに泣いたよ」(シム・ウンギョン)、「恥ずかしくて、記憶から消しているのかな?」(河合)と真相は謎に包まれた。
映画「旅と日々」は、つげ義春の短編漫画2作を原作に、行き詰まった脚本家の李(シム・ウンギョン)が、ひとり北国に旅立ち、旅先での出会いをきっかけに人生と向き合っていく姿を描いた。

三宅監督は「好きだというのが、おこがましいほど、すごい漫画」だと原作への熱い思いを語り、「いわゆる絵柄の再現は考えず、1コマ1コマにある驚き、ページをめくるたびの“びっくり”が連鎖するような映画が撮れればと思っていた」と振り返る。そして「つげさんの偉大さと豊かさを味わってもらえれば。映画を見終わったら、つげさんの漫画を読み返してほしい」とアピールした。
以前から、三宅監督の大ファンだったというシム・ウンギョンは「いつかご一緒できればと思っていて、こんなに早くチャンスが来るとは」とオファーに大喜び。主人公について「私のことじゃないかなと思うほど親近感があった。普段は運命を信じていないんですけど、この作品はめずらしく『運命を信じてみたい』という気持ちにさせられた」と思い入れの深さを示した。

堤は、雪深い山奥の古びた宿の主人を演じ、「脚本を読んだら、山形の庄内弁で。なんで関西系の僕にオファーが来たのかなって(笑)」と当初は戸惑いも。三宅監督からは「ガチでやってください」と要望されたそうで、撮影を前に猛練習したと明かした。

河合と髙田は、主人公が書く脚本世界の登場人物を演じており、「いま日本で俳優をしている人で、三宅さんの作品に出たい人はたくさんいる。『旅と日々』を終えたいま、もう一度ご一緒することが目標になった」(河合)、「オーディションがあると聞いて、これは大きなチャンスだなと。三宅監督の作品の一部になれて、うれしかったですし、俳優人生、僕自身の人生にとっても大きな節目」(髙田)と喜びを噛みしめた。
「旅と日々」は、11月7日からTOHOシネマズシャンテ、テアトル新宿ほか全国公開。
(C)2025「旅と日々」製作委員会
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