ウェス・アンダーソン新作「ザ・ザ・コルダのフェニキア計画」富豪が一人娘の修道女を後継者に任命する本編映像
2025年8月3日 10:00

第78回カンヌ国際映画祭のコンペティション部門に出品されたウェス・アンダーソン監督の最新作「ザ・ザ・コルダのフェニキア計画」の本編映像が公開された。
今作は、「フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊」(21)にも出演したベニチオ・デル・トロを主演に迎え、ケイト・ウィンスレットの娘で俳優のミア・スレアプレトン、「バービー」(23)でアランを演じたマイケル・セラ、アカデミー賞ノミネート俳優リズ・アーメッドらウェス組初参戦のキャスト、ウェス作品常連のトム・ハンクス、スカーレット・ヨハンソン、ブライアン・クランストン、マチュー・アマルリック、ジェフリー・ライト、ルパート・フレンド、ホープ・デイビス、そして物語の重要なカギを握る人物にベネディクト・カンバーバッチと超豪華キャストが競演し、ウェス・ワールドを盛り上げる。
ヨーロッパ屈指の大富豪ザ・ザ・コルダ(ベニチオ・デル・トロ)は、フェニキア全域に及ぶ陸海三つのインフラを整備するという大規模プロジェクト「フェニキア計画」の実現を目指していた。全大陸で最も引く手あまたのディールメーカーで、非情な資本家、実業家、事実上の外交官として、定住所なくして複数のパスポートを持ち、国境にもルールにもほとんど縛られることなく各国を飛び回っている。しかし、冷酷で手段を選ばないやり口から、幾度も暗殺を仕掛けられ、その度に奇跡的に生き延びてきた。そんなザ・ザの生涯をかけた一大プロジェクトのさなか、ライバル企業はもちろん、各国の政府までもがザ・ザの命を狙い始める。

この程公開された映像は、ザ・ザが疎遠だった一人娘を後継者に任命するシーン。ザ・ザは、修道院にいる娘のリーズル(ミア・スレアプレトン)を邸宅に呼び出すと、「お前は唯一の相続人だ 相続は近いかも」と話す。6度目の暗殺から生き延びたものの、命の危険を身に染みて感じたザ・ザは、死後の財産をリーズルに託すため「お試しで」管理をするよう伝える。しかし、数年ぶりの再会となる父に突如財産を託すと告げられたリーズルは困惑。ザ・ザにはリーズルのほかに9人の養子の息子たちがいるのに、なぜ疎遠だった自分を後継者に据えるのか? その思惑を尋ねるが、ザ・ザは答えない。さらに問い詰めるリーズルに黙秘を決め込むザ・ザ。父と娘の間になんとも気まずい空気が流れる――という場面だ。
アンダーソン監督は「ザ・ザは自分のビジネス的目的を果たしてもらうという戦略上の理由から、娘と再び関わることを選択します。しかし物語の中で情勢の変化や新たな敵に悩まされ、身の危険を感じ続けるうちに、いつの間にか戦略的考えが父親でありたいという願望に置き換わるんです」とザ・ザの内面の変化について語る。
ザ・ザを演じたデル・トロは、リーズルとの関係を育む中で、ザ・ザ自身がより良い人間に変わっていくと話す。「リーズルは時折、父にさまざまな気づきを与え、自分の欠点にも目を向けさせます。やくざな一面や人間臭さは最後まで消えないかもしれないが、最終的には、彼が心の奥底で希求していたものが叶う。つまり、彼はセカンドチャンスを望んでいるのです。長年、娘をないがしろにしてきたことについて、どこかで赦しを求めている。そして娘は、そんな父にそのセカンドチャンスを与えるのです」
旅の途中で変化していくザ・ザの考えと、父娘の関係。長い旅の終着点で、2人は本当の家族になれるのか?そして赤字まみれの「フェニキア計画」は実現するのか? 映画は9月19日からTOHOシネマズ シャンテ、渋谷ホワイトシネクイント他全国で公開。
Courtesy of TPS Productions/ Focus Features (C)2025 All Rights Reserved
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