「セックスのシーンはどうすれば?」駆け出しの19歳女優が監督に尋ねる 「タンゴの後で」本編映像
2025年7月29日 17:00

ベルナルド・ベルトルッチ監督の代表作のひとつで、1970年代最大のセンセーションを巻き起こした「ラストタンゴ・イン・パリ」。傑作と呼ばれた映画の裏側で何があったのか、を出演女優の目線から社会に問いかける問題作「タンゴの後で」。駆け出しの女優マリア・シュナイダーがベルトルッチ監督と初めて会い、映画出演を決めるシーンの本編映像が公開された。
第77回カンヌ国際映画祭に正式出品され、今なお世界中で問題とされるエンタテインメント業界における権力勾配、搾取について鋭い視線を投げかけた問題作で、大胆な性描写と心理描写が大きな反響を呼んだこの作品の陰にあった、ひとりの女性の怒りと葛藤を描く。
19歳のマリア・シュナイダーは気鋭の若手監督ベルナルド・ベルトルッチと出会い、「ラストタンゴ・イン・パリ」で一夜にしてトップスターに駆け上がる。しかし、48歳のマーロン・ブランドとの過激な性描写シーンの撮影は彼女に苛烈なトラウマを与え、その後の人生に大きな影を落していく…。本作は「70年代最大のスキャンダル」と言われた作品の舞台裏で一体何が起きていたのか? 映画の撮影現場での問題について声を上げた最初の女性の一人である、マリア・シュナイダーの波乱に満ちた人生に焦点を当てる。マリアを演じるのはベネチア映画祭金獅子賞受賞作「あのこと」のアナマリア・バルトロメイ。そして、マーロン・ブランド役をマット・ディロンが演じている。
監督はベルトルッチの「ドリーマーズ」(2003)の現場でインターンを経験し、ベネチア映画祭での受賞経験もあるジェシカ・パルー。彼女は、マリアのいとこであるヴァネッサ・シュナイダーが記した「あなたの名はマリア・シュナイダー:「悲劇の女優」の素顔」(早川書房刊)と出会い、マリアの人生を映画化することを決意したという。
本編映像は、「ラストタンゴ・イン・パリ」の脚本を読んだマリア・シュナイダーが、ベルトルッチ監督(ジュゼッペ・マッジョ)とカフェで会うシーン。年齢を「19歳」と明かすマリアに「ヌードシーンが多いと気づいたはずだ。嫌かい?」と彼女を気遣うと、「状況によります。セックスのシーンはどうすれば?」と不安を見せるマリアに「実際と同じ」と返す監督。その返事に戸惑いを隠せないマリアに「冗談だよ。アーティスティックに撮る」、「本作のテーマは“激しい肉体関係”だ」とマリアを説得する。そして、「相手役はマーロン・ブランドだ。君は彼に次ぐ主役になる」と明かし、ハリウッドスターとの共演に目を輝かせるマリアに、「役者を選ぶのは僕だ」とマリアを力強く見つめ、彼女は映画への出演を決意する様が映し出される。
映画は9月5日からTOHOシネマズシャンテほか全国公開。
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