「クレイマー、クレイマー」ロバート・ベントン監督が死去
2025年5月15日 09:00

名作「俺たちに明日はない」の脚本や、アカデミー賞受賞作「クレイマー、クレイマー」の監督・脚本として知られるロバート・ベントン監督が5月12日(現地時間)に死去した。享年92歳。
長年のアシスタントでマネージャーのマリサ・フォルザーノが、米ニューヨーク・タイムズ紙の取材に認めた。ベントン監督は、マンハッタンの自宅で息を引き取ったという。
陸軍での兵役後、米エスクァイア誌のアートディレクターの助手として勤務。そこでデビッド・ニューマンと出会い、2人は風刺書を出版し、ブロードウェイ・ミュージカル「スーパーマン」の脚本を手がける。
アーサー・ペン監督、ウォーレン・ベイティ主演で映画化された「俺たちに明日はない」(1967)は、ベルトンが盟友であるニューマンとともに10年かけて温めてきた企画であり、アメリカン・ニューシネマの金字塔とになった。同作の他、「ザ・レイト・ショー」(1977)、「ノーバディーズ・フール」(1994)でも脚本賞にノミネートされた。
監督デビュー作は「バッド・カンパニー」(1972)。ダスティン・ホフマンとメリル・ストリープが共演した「クレイマー、クレイマー」(1979)では脚本と監督を務め、アカデミー賞の作品賞、監督賞、脚色賞を含む5部門を受賞。祖母の体験に着想を得た大恐慌時代のテキサスを舞台にした半自伝的ドラマ「プレイス・イン・ザ・ハート」(1984)では、アカデミー脚本賞を獲得した。
1990年代にはポール・ニューマンと「ノーバディーズ・フール」(1994)、「トワイライト 葬られた過去」(1998)でタッグを組んだ。晩年は、フィリップ・ロスの小説を映画化した「白いカラス」(2003)や「ラブ・ソングができるまで」(2007)などでメガホンをとった。
ベントン監督は「俳優の演出家」としても知られ、彼のもとで8名の俳優がアカデミー賞にノミネートされ、うち3名が受賞した。米ハリウッド・レポーターによれば、2013年のインタビューで「最初に監督する前、道を歩きながら『俳優にどうすれば自然な演技をさせられるんだ?』と考えていた。でも後になってわかった。優れた俳優をキャスティングすればよいと」と語っていた。
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