吉永小百合、役作りで人生初のピアス 映画出演通算124本目の俳優人生は「いま、8合目くらい」【「てっぺんの向こうにあなたがいる」完成報告会見】
2025年5月13日 17:03

俳優の吉永小百合が5月13日、都内で行われた主演作「てっぺんの向こうにあなたがいる」の完成報告会見に、共演する佐藤浩市と天海祐希、阪本順治監督とともに出席した。吉永にとっては、通算124本目の映画出演作。76カ国の最高峰・最高地点の登頂を成功させた田部井淳子さんの実話をもとに、“挑戦”に生涯を捧げた女性山岳家を壮大なスケールで描き、吉永は主人公の多部純子を演じている。
会見冒頭、吉永は「過酷な撮影でした」と各地の山々を飛び回ったロケを振り返り、「何とかやり遂げた。本物の田部井淳子さんが、てっぺんの向こうから『よくやったね、頑張ったね』と言ってくれているような気がする」と晴れやかな表情を浮かべた。

生前の田部井さん本人とは、ラジオ番組で共演しており「なんて素敵な方なんだろうって、ファンになりました。こういう形で、田部井さんをモデルにした役を演じられて幸せ」と喜びを噛みしめる。田部井さんの魅力は、「諦めずに一歩一歩を歩んでいく力強さ」だと語っていた。
「北のカナリアたち」以来13年ぶりに吉永とタッグを組む阪本監督が「田部井さんがピアスを開けていたので、吉永さんもクランクイン前にそうしてくれた。これ、記事になるでしょ?(笑)」と明かすと、吉永は「今日着けているのも、田部井さんのイヤリングなんです」と告白。「役に没頭するために開けるしかない。皮膚科のお医者さんには、1カ月泳いじゃいけないと言われたんですが(笑)、解放されたような気持ちになりました」と、人生初ピアスにまつわる秘話を語った。

会見では、俳優人生を富士山登頂になぞらえ「いま、キャリアは何合目ですか?」と質問が飛ぶ場面も。吉永は「うーん、8合目くらいでしょうか。頂上まで行けるかわかりませんけど」と回答し、「今回は、セリフを覚えられないシーンもあって、ご迷惑をかけてしまった。そういうことがないように、もっともっとしっかり勉強して、乗り越えていきたい」と抱負を語った。
同じ質問に、佐藤は「7合目まで来て、ちょっと引き返そうかなと思っている(笑)」、天海は「万年5合目です」と笑いを誘った。

佐藤は献身的に寄り添う夫・多部正明を演じる。吉永との共演は、「北の桜守」以来8年ぶり。「お互いをお母さん、お父さんと呼び合えるようにしてくださいとお願いしたら、快くそうしてくださった。本当に助けられた思いで、(夫として)支えているようで、支えられていた」と感謝を語った。
一緒に登山に挑む撮影を振り返り、「吉永さんは、疲れたとかしんどいとは、一言もおっしゃらない。感動しましたね。僕は隣で『あ~、疲れた』なんて思っていた」とそのストイックな姿勢に改めて敬意を表した。

天海は「最高の人生の見つけ方」以来6年ぶりとなる、吉永との再共演。純子の山仲間で親友の編集者・北山悦子を演じており「また、こうして吉永さんとご一緒でき、親しい友人を演じられるのは幸運」と声を弾ませる。「佐藤さんと同じで、やはり支えているようで、ずいぶん励まされている形でした。おこがましいですけど、小百合さんとの関係もそうかなって、素直にまっすぐ役に入れた」と振り返り、「力強くてひたむきで、バイタリティがある田部井さんは、本当に吉永さんにぴったり」だと話していた。


完成報告会見では、主人公・多部純子の青年期を演じるのんをはじめ、木村文乃(多部家の長女・教恵役)、若葉竜也(多部家の長男・真太郎役)、工藤阿須加(多部正明の青年期)、茅島みずき(北山悦子の青年期)が出演していることも発表された。
のんは「こんな素敵な役をいただけて、心からうれしく興奮しています。もちろん、プレッシャーはすごくありました。巨大なプレッシャーでしたね」と本音。吉永さん演じる主人公の青年期を演じるために、「吉永さんの出演作品を拝見し、研究もしました」と明かし、「吉永さんの瞳の力にすごく魅了されている。その1%でも、パワーを表現できないかなと研究し、吉永さんの撮影現場も見学させていただいた」と、役作りを振り返った。

そんなのんについて、吉永は「かわいらしくて、自分にこんな娘がいてくれたらと思う」と目を細めた。坂本龍一さんが立ち上げた東北復興支援プロジェクトでは、揃って朗読を担当した縁もあり「心が通い合っていたし、今回演じていただき、良かったと思います」と話していた。
「てっぺんの向こうにあなたがいる」は、10月31日からTOHOシネマズ日比谷ほか全国公開される。
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