三宅唱監督最新作、シム・ウンギョン、堤真一「旅と日々」11月公開 つげ義春の漫画が原作
2025年4月11日 10:00
劇場公開デビュー作「Playback」(12)が高く評価され、「きみの鳥はうたえる」(18)、「ケイコ 目を澄ませて」(22)、そして、昨年公開された「夜明けのすべて」(24)と作品を発表するごとに、映画賞を席巻するだけでなく、観客選出の賞も数々獲得している三宅監督。最新作「旅と日々」は、脚本家の李(シム・ウンギョン)が旅先でのべん造(堤真一)との出会いをきっかけに、人生と向き合っていく過程を李本人が綴っていく物語。ひっそりと身を寄せ合う登場人物たちが、やさしさと愛おしさあふれるまなざしで描かれる。
主人公・李(イ)を演じたシム・ウンギョンは本作の脚本を、「ここ数年間で読んだ台本の中で最も好きな物語」と評し、宿主・べん造を演じた堤真一は「妙に落ち着けて、クスっと笑えるような、そういう作品」になるだろうと語っている。三宅監督は「畏怖すら覚えるほど面白く、逃げ出したくなる日もありました」とつげ義春による原作と対峙し、「とことん新しい映画が生まれそうだという感触があります」と映画化への手ごたえを語っている。
うだつの上がらない脚本家の李は、ひょんなことから訪れた雪荒ぶ旅先の山奥でおんぼろ宿に迷い込む。雪の重みで今にも落ちてしまいそうな屋根。“べん造"と名乗る、やる気の感じられない宿主。暖房もない、まともな食事も出ない、布団も自分で敷く始末。しかし、べん造にはちょっとした秘密があるようだ。ある夜、べん造は李を夜の雪の原へと連れ出すのだった…。
つげ義春さん、つげ正助さんに心より感謝申しあげます。
ここ数年、家でも旅先でもマンガや紀行文をくりかえし読んできました。
畏怖すら覚えるほど面白く、逃げ出したくなる日もありましたが、編集中のいま、とことん新しい映画が生まれそうだという感触があります。
シム・ウンギョンさん、堤真一さん、各部署の仕事は驚くほど純度の高いものです。
ぜひ大きなスクリーンで堪能していただきたい。ぞわぞわしながらお待ちください。
・本作の出演について
三宅唱監督とご一緒できたらいいなとずっと思っていました。でも、まさかこんな早くチャンスが来るとは思わなかったので、最初はお話を聞いて、嘘でしょう?と言った記憶があります。ここ数年間で読んだ台本の中で最も好きな物語の台本でした。
本作は自分の自然体そのままで入ることが大事だと思い、旅に来て自分自身が感じていることを表現しました。悩んだときは監督に相談して、一緒に作り上げていく作業がすごく楽しかったです。
すごくパワフルで、とても素晴らしい監督だなと思いました。この現場で、今まで経験できなかったことを新たに経験できて、お芝居に関しても、映画に関しても学びましたし、響いたことがたくさんあります。
堤さんからインスパイアをたくさんいただきました。すごく会話があるわけじゃないですが、何かつながっているような気持ちもあって、こういうことを絆っていうんだろうなと思いました。まさに「旅と日々」という映画はそんな「絆」に関しての映画であるということを実感した日々でした。
李という役は、私でもあり、そして皆さんでもある。皆さんが映画を見て、李とともに映画館で旅をすることができたら、それは何より嬉しいですね。完成をとても楽しみにしています。
つげ義春さんの漫画を読むと、物語は静かに進み、何事も起こってないようなのに、大きく響いてくるものがある。そういうつげさんの漫画の力をたくさんいただいて、李という役を頑張ろうと決めました。
・本作の出演について
つげ義春さんの独特の世界観で、特別なことは何も起きないけれど、ちょっとしたことが「それも人生」と思える作品だと思いました。脚本を読んで「ぜひやらせていただきたいです」と即答しました。
とにかく言葉が難しかったので、撮影に入る前から何度も方言指導のテープを聞いていました。普段はここまで全部覚えることはないのですが、今回は、初めてと言っていいほど、しっかりと叩き込んでから撮影に入りました。また、セットや衣装もとても助けになりました。
三宅監督の演出は無駄がなくて、とてもシンプルです。かといって決め付けるのではなく、現場で一度芝居を見て、動きも見る。「不思議な世界」だけど「非現実的」ではない、とても現実的な表現でこの作品を捉えられている気がします。
「こんなことは初めてなんですけど」と監督はおっしゃっていましたが、一度リテイクしたシーンがあるのですが、それでかなりそぎ落とされたんです。リテイクって面倒な作業ですが、監督の機転の利かせ方や流れの変え方を見ることができて、すごく面白かったです。
特別なことは何も起きない、その土地で生きる人、不器用に生きる人の物語です。
高級店ではなくて、おじいちゃんとおばあちゃんがやっている町中華のほうが安心するような感覚。
妙に落ち着けて、クスっと笑えるような、そういう作品になると思います。
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