英国最恐暴君VS最後の王妃「ファイアーブランド」25年2月公開 ヘンリー8世役のジュード・ロウは役作りで“悪臭”放つ
2024年12月26日 10:00
ジュード・ロウとアリシア・ビカンダーが共演した「Firebrand(原題)」が、「ファイアーブランド ヘンリー8世最後の妻」の邦題で、2025年2月14日から公開されることが決定。あわせて、ポスタービジュアル、予告編、場面写真が披露された。
本作は、英国史上最もスキャンダラスで悪名高い暴君ヘンリー8世と、その6番目にして最後の妻キャサリン・パーが生き残りを賭けて戦う宮廷サバイバル・スリラー。昨年度カンヌ国際映画祭コンペティション部門でのプレミア上映後には、ミシェル・ヨー、マリオン・コティヤールを含む観客から8分間のスタンディング・オベーションが巻き起こった。
舞台は16世紀の英国、テューダー朝。5人の前妻は追放、処刑、出産死亡……絶対権威のためには容赦なく王妃を切り捨てる暴君ヘンリー8世と望まぬ結婚をした6番目にして最後の妻キャサリン・パー。イングランド国教会を設立したヘンリーに反して、キャサリンはプロテスタントの信念に基づき血塗られた国を光ある未来に導きたいと願っていた。国王と対立する立場であることを告発されてしまったキャサリンは、あらゆる政治的陰謀が絡み合う宮廷で“異端の証拠探し”に巻き込まれる。キャサリンは前妻たちのように国王に首をはねられるのか、それとも病に蝕まれた国王が先に死ぬか。息を呑む生存をかけた戦いが始まる。
在位38年間で離婚と処刑を繰り返した暴虐な絶対君主ヘンリー8世を演じるのは、東京コミコンでの来日も話題となったジュード・ロウ(「ホリデイ」「ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密」)。その最後の妻キャサリン・パーをアカデミー賞俳優アリシア・ビカンダー(「グリーン・ナイト」「リリーのすべて」「エクス・マキナ」)が演じる。脇を固めるのはエディ・マーサン、サム・ライリーなどイギリスの名優たち。さらに、本年度英国インディペンデント映画賞 衣装デザイン賞受賞/ヘアメイク賞ノミネートされたスタッフが、16世紀の英国宮廷を荘厳で冷艶に再現し、アカデミー賞俳優たちによる緊迫の駆け引きを彩った。
ヘンリー8世とその妻たちの話は日本でも有名で、阿部寛がヘンリーを演じ、吉田鋼太郎が演出を務めた舞台「ヘンリー八世」や、ソニンや鈴木愛理らが6人の王妃を演じるミュージカル「SIX」、ヘンリーの娘エリザベス1世の人生を描く漫画「セシルの女王」など、数々の人気作でモデルとして取り上げられている。
そんな恐ろしくも魅力的なヘンリーを演じるため、ロウがこだわった驚きのポイントは“匂い”。ヘンリーは馬上槍試合での落馬により脚が酷く腐っていたそうで、その強烈な匂いを再現するため、ロウは血、糞尿、汗といった史上最悪の香水を作り出し、想像を絶する匂いを放ちながら撮影に臨んでいた。
予告編は冷ややかな空気の漂うイギリスのテューダー朝を舞台に、英国王室史上最もスキャンダラスで残虐な王ヘンリー8世と、その最後の妻となったキャサリン・パーの姿をとらえている。主教に「国王を裏切るのか?」と問われ意味深な表情を浮かべるキャサリンに何かが起こる予感がする。キャサリンに対し「他の王妃たちよりも卑劣な女か?」「首をはねてやる!」と激昂するヘンリー。さらに複雑に絡み合う宮廷の人々の思惑に緊迫感はMAX。最後には、キャサリンがヘンリーに「私たちは地獄行き。覚悟はできています。あなたは?」と問いかける。
「ファイアーブランド ヘンリー8世最後の妻」の監督は、「見えざる人生」で第72回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門作品賞を受賞したカリム・アイノズ。監督作のほとんどが世界三大映画祭で受賞・ノミネートを果たしており、本作はブラジル人のアイノズ監督にとって初の英語作品。エル・ファニング出演「ポケットの中の握り拳」のリメイク映画「Rosebush Pruning(原題)」の公開も控えている。
25年2月14日にTOHOシネマズ シャンテほか全国公開。
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