映画.comでできることを探す
作品を探す
映画館・スケジュールを探す
最新のニュースを見る
ランキングを見る
映画の知識を深める
映画レビューを見る
プレゼントに応募する
最新のアニメ情報をチェック
その他情報をチェック

フォローして最新情報を受け取ろう

検索

セリフが(ほとんど)ない名作映画10選 米IndieWireが選出

2024年7月1日 12:30

リンクをコピーしました。
野心作がずらり
野心作がずらり
(C)2024 PARAMOUNT PICTURES

クワイエット・プレイス DAY 1」の公開に合わせて、セリフがほとんどない、あるいはまったくない名作映画10本を米IndieWireが選出した。

クワイエット・プレイス DAY 1」は、音に反応して人間を襲う“何か”によって人類滅亡の危機に瀕した世界で、沈黙を守って生き延びる一家の姿を描いた人気サバイバルホラー「クワイエット・プレイス」のシリーズ第3作。大都会のニューヨークを舞台に、“何か”が地球に襲来した最初の日を描く。

IndieWireは、映画から言葉や説明が消えれば、観客は監督がスクリーン上で何を伝えようとしているのか、そして撮影から編集、音楽、演技、音響デザイン、プロダクション・デザインなど、作品のあらゆる要素がどのように連動してストーリーを伝えているのかに、より深く集中せざるを得なくなると力説。今回のベスト10では、サイレント時代の作品は基本的には対象外となっている。

IndieWireが選ぶ、セリフが(ほとんど)ない名作映画10選は以下の通り。

「The Last Laugh(英題)」(1924)
ドイツの巨匠F・W・ムルナウによるストレートなサイレント映画で、ホテルのドアマンが洗面所の係員に降格させられて屈辱を味わうという物語。同時代のサイレント映画とは異なり、物語の隙間を字幕で埋めることを良しとせず、純粋な映像だけで物語が進行する。
「The Thief(原題)」(1952)
ラッセル・ラウズ監督が、ソビエトに情報を売ったとしてFBIから逃亡中の核物理学者の物語をセリフなしでつくり上げた。登場人物たちが挨拶ひとつ交わさないようにするために必要な仕掛けの多さは、時にばかばかしいほどだが、レイ・ミランド演じるストイックな主人公ははまり役だ。
プレイタイム」(1967)
フランスのジャック・タチ監督がムッシュ・ユロというキャラクターを演じた作品はセリフが極めて少ないが、その中で最高傑作と言えるのが「プレイタイム」だ。近未来の都市を舞台にムッシュ・ユロとアメリカ人観光客の出会いやすれ違いをユーモラスに描かれ、視覚的コメディと音響効果はセリフよりも優先されている。
イレイザーヘッド」(1977)
デビッド・リンチは、「何が起きているのかを観客に説明する」ことにあまり重きを置かず、悪夢のようなビジョンに語らせることを好む、非常に映像的な監督。「イレイザーヘッド」は、22ページの脚本で作られたことで有名だ。この映画の多くは、スクリーンの登場人物が話すよりも泣いたり叫んだりするシークエンスで構成されている。
人類創世」(1981)
フランスのジャン=ジャック・アノー監督は、全編セリフなし、あるいはセリフを極限まで減らした映画を何本も撮っている。「人類創世」は、先史時代を舞台にしたアドベンチャーで、有史以前の人類の生活を描いた。登場人物たちは架空の言語でコミュニケーションをとるため、視覚的なストーリーテリングと俳優たちの演技から鑑賞者はストーリーを理解する必要がある。
コヤニスカッティ」(1983)
ゴッドフリー・レジオ監督の長編デビュー作で、アメリカ国内の都市や自然を捉え、文明社会が引き起こす危機を映像と音楽のみで描いたドキュメンタリー作品。スローモーションとコマ撮りの映像を使って、アメリカ全土の自然と人工物の両方のイメージを撮影し、フィリップ・グラスのスコアでテーマを表現した。
オール・イズ・ロスト 最後の手紙」(2013)
J.C.チャンドール監督の本作は、ロバート・レッドフォードが唯一のキャストとして登場する人間対自然の物語。50単語ほどの英語のセリフがあるが、その大部分は冒頭のナレーション部分。絶望感や広い海の恐怖を伝えるために主人公が語る必要はなく、沈黙があるからこそ事態の深刻さがすぐに理解できる。
アンダー・ザ・スキン 種の捕食」(2014)
関心領域」が話題を呼んでいるジョナサン・グレイザー監督がスカーレット・ヨハンソンを主演に迎え、異世界の住人である主人公が、地球の男たちを誘惑し捕食していく姿を描いた。グレイザーは、主人公の出自や目的を説明するよりも、観察することに興味を示しており、言葉が頻繁に出てこないことが、冷ややかで異質な世界観を強調している。
クワイエット・プレイス」(2018)
ジョン・クラシンスキーの長編デビュー作は、音に反応する“何か”に侵略された世界で、音を立てずに生き抜いてきた家族を描いた。緊張感を高めるのに不可欠な静寂の演出が、蛇足的な音楽で台無しになっているのは残念だが、作品のコンセプトが約束するような言葉のないストーリーテリングにシリーズの中で最も成功している。
ロボット・ドリームズ」(2023)
サラ・バロンの同名コミックをパオロ・ベルガー監督が長編アニメーションとして映画化。孤独な犬と、彼が仲間として作ったロボットとの友情と別離の1年間の物語を、表情豊かで色彩豊かなキャラクター・デザインで描き出した。セリフが一切ないことは、物語をシンプルで時代を超えたものにすると同時に、アース・ウィンド・アンド・ファイアーの「セプテンバー」で作中で唯一となる人間の声を聴かせるという絶妙な演出をよりインパクトのあるものにしている。

F・W・ムルナウ の関連作を観る


Amazonで関連商品を見る

関連ニュース

映画.com注目特集をチェック

関連コンテンツをチェック

シネマ映画.comで今すぐ見る

止められるか、俺たちを

止められるか、俺たちを NEW

2012年に逝去した若松孝二監督が代表を務めていた若松プロダクションが、若松監督の死から6年ぶりに再始動して製作した一作。1969年を時代背景に、何者かになることを夢みて若松プロダクションの門を叩いた少女・吉積めぐみの目を通し、若松孝二ら映画人たちが駆け抜けた時代や彼らの生き様を描いた。門脇むぎが主人公となる助監督の吉積めぐみを演じ、「実録・連合赤軍 あさま山荘への道程(みち)」「11・25自決の日 三島由紀夫と若者たち」など若松監督作に出演してきた井浦新が、若き日の若松孝二役を務めた。そのほか、山本浩司が演じる足立正生、岡部尚が演じる沖島勲など、若松プロのメンバーである実在の映画人たちが多数登場する。監督は若松プロ出身で、「孤狼の血」「サニー 32」など話題作を送り出している白石和彌。

青春ジャック 止められるか、俺たちを2

青春ジャック 止められるか、俺たちを2 NEW

若松孝二監督が代表を務めた若松プロダクションの黎明期を描いた映画「止められるか、俺たちを」の続編で、若松監督が名古屋に作ったミニシアター「シネマスコーレ」を舞台に描いた青春群像劇。 熱くなることがカッコ悪いと思われるようになった1980年代。ビデオの普及によって人々の映画館離れが進む中、若松孝二はそんな時代に逆行するように名古屋にミニシアター「シネマスコーレ」を立ち上げる。支配人に抜てきされたのは、結婚を機に東京の文芸坐を辞めて地元名古屋でビデオカメラのセールスマンをしていた木全純治で、木全は若松に振り回されながらも持ち前の明るさで経済的危機を乗り越えていく。そんなシネマスコーレには、金本法子、井上淳一ら映画に人生をジャックされた若者たちが吸い寄せられてくる。 前作に続いて井浦新が若松孝二を演じ、木全役を東出昌大、金本役を芋生悠、井上役を杉田雷麟が務める。前作で脚本を担当した井上淳一が監督・脚本を手がけ、自身の経験をもとに撮りあげた。

エドガルド・モルターラ ある少年の数奇な運命

エドガルド・モルターラ ある少年の数奇な運命 NEW

19世紀イタリアで、カトリック教会が権力の強化のために7歳になる少年エドガルド・モルターラを両親のもとから連れ去り、世界で論争を巻き起こした史実をもとに描いたドラマ。 1858年、ボローニャのユダヤ人街に暮らすモルターラ家に、時の教皇ピウス9世の命を受けた兵士たちが押し入り、何者かにカトリックの洗礼を受けたとされるモルターラ家の7歳になる息子エドガルドを連れ去ってしまう。教会の法に則れば、洗礼を受けたエドガルドをキリスト教徒でない両親が育てることはできないからだ。息子を取り戻そうとする奮闘する両親は、世論や国際的なユダヤ人社会の支えも得るが、教会とローマ教皇は揺らぎつつある権力を強化するために、エドガルドの返還に決して応じようとはせず……。 監督・脚本は、「甘き人生」「愛の勝利を ムッソリーニを愛した女」「シチリアーノ 裏切りの美学」などで知られるイタリアの巨匠マルコ・ベロッキオ。教皇ピウス9世役はベロッキオ監督の「愛の勝利を ムッソリーニを愛した女」にも出演したパオロ・ピエロボン。2023年・第76回カンヌ国際映画祭コンペティション部門出品。

コカイン・ブライド

コカイン・ブライド NEW

娘・ダーシャの将来のため、暴力的な夫から逃れようとマッチング・サイトに登録したニーナは、アメリカで暮らす裕福な引退した外科医・カールと出会う。すぐさまロシアからアメリカへと渡った親子は、ささやかな結婚式を行い、幸せな生活を楽しみにしていた。しかし、結婚式の直後から、ニーナとダーシャに不可解な現象が次々と降りかかる。頼りにしていたニーナの親戚は結婚式の帰路で事故死し、ダーシャは屋敷の中で女の幽霊を見るようになる。そんななか、ニーナはカールがコカインを吸っているところを見てしまう。ダーシャの将来を考えやりきれなくなったニーナは、人里離れた屋敷から出ていくことを決意するが…。

キャンディ・ウィッチ

キャンディ・ウィッチ NEW

現世に残る死者の声を聞く能力者のリースとその相棒兼恋人のキャットは、霊障に悩む人々からの依頼を受け、心霊現象の調査と除霊を行っている。ある夜、ルースという女性から「キャンディ・ウィッチに苦しめられている」と連絡を受けたリースは、キャットと共にヘザーの家を訪れる。お菓子の杖で子供を襲うキャンディ・ウィッチの正体は、かつて町の子供たちを虐待し苦しめた邪悪な乳母の悪霊だという。しかし、調査を進めるにつれ、キャンディ・ウィッチの呪いに隠された町の暗部が明らかになっていく。果たしてリースは、この悪霊の殺戮を阻止し、町にはびこる邪悪な呪いを解くことができるのか?

蒲団

蒲団 NEW

文豪・田山花袋が明治40年に発表した代表作で、日本の私小説の出発点とも言われる「蒲団」を原案に描いた人間ドラマ。物語の舞台を明治から現代の令和に、主人公を小説家から脚本家に置き換えて映画化した。 仕事への情熱を失い、妻のまどかとの関係も冷え切っていた脚本家の竹中時雄は、彼の作品のファンで脚本家を目指しているという若い女性・横山芳美に弟子入りを懇願され、彼女と師弟関係を結ぶ。一緒に仕事をするうちに芳美に物書きとしてのセンスを認め、同時に彼女に対して恋愛感情を抱くようになる時雄。芳美とともにいることで自身も納得する文章が書けるようになり、公私ともに充実していくが、芳美の恋人が上京してくるという話を聞き、嫉妬心と焦燥感に駆られる。 監督は「テイクオーバーゾーン」の山嵜晋平、脚本は「戦争と一人の女」「花腐し」などで共同脚本を手がけた中野太。主人公の時雄役を斉藤陽一郎が務め、芳子役は「ベイビーわるきゅーれ」の秋谷百音、まどか役は片岡礼子がそれぞれ演じた。

おすすめ情報

映画ニュースアクセスランキング

映画ニュースアクセスランキングをもっと見る

シネマ映画.comで今すぐ見る

他配信中作品を見る