【追悼】ディズニー音楽を支えた作曲家リチャード・シャーマン ディズニープラスで振り返る“伝説”の軌跡10選
2024年6月3日 19:00

作曲家のリチャード・シャーマンさんが、5月25日(現地時間)に、米カリフォルニア・ロサンゼルス市内の病院で亡くなった。享年95歳。2012年に死去した兄のロバートさんとともに“シャーマン・ブラザーズ”として、「メリー・ポピンズ」「くまのプーさん」「ジャングル・ブック」「イッツ・ア・スモールワールド」など、数多くのディズニーの映画やテーマパークの名曲を生み出した伝説の軌跡を、ディズニープラスで配信中の作品で振り返る。
「王様の剣」 (C)2024 Disney ディズニープラスで独占配信中イギリスに古くから伝わるアーサー王伝説をモチーフにした冒険ファンタジーで、ウォルト・ディズニーが生前、最後に劇場公開を見届けた長編アニメーション映画としても知られる。城で働く孤児の少年ワートは、魔法使いマーリンと出会い、さまざまな修行を積む。シャーマン・ブラザーズは、オープニングとエンディングのテーマ曲をはじめ、「ヒギタス・フィギタス」「ア・モウスト・ビフデフデゥリング・シング」といった楽曲を手がけている。
「メリー・ポピンズ」 (C)2024 Disney ディズニープラスで独占配信中ジュリー・アンドリュースが、風にのってやってきた不思議な家庭教師メリー・ポピンズを演じ、第37回アカデミー賞5部門に輝いた1964年公開の名作であり、シャーマン・ブラザーズの代表作のひとつ。歌曲賞を受賞した「チム・チム・チェリー」をはじめ、溢れ出す感情を歌い上げる「スーパーカリフラジリスティックエクスピアリドーシャス」や、「お砂糖ひとさじで」「2ペンスを鳩に」「凧をあげよう」など、数多くの名曲が作品を彩った。
「ジャングル・ブック」 (C)2024 Disney ディズニープラスで独占配信中ウォルトが生前、最後に手がけた長編アニメで、2016年にはジョン・ファブロー監督によって実写化された冒険譚。ジャングルで育った少年モーグリが、仲間たちと一緒に旅をしながら、友情を育む。気ままなクマのバルーが、モーグリに人生の教訓を授ける「ザ・ベアー・ネセシティ」をはじめ、「君のようになりたい」などジャズ調の明るくテンポ良い楽曲が心を躍らせる。一方、ヘビのカーが歌う「信じてほしい」は、モーグリを惑わせる楽曲だ。
「おしゃれキャット」 (C)2024 Disney ディズニープラスで独占配信中パリで裕福な老婦人と暮らす、母猫ダッチェスとマリーたち3匹の子猫。老婦人は、莫大な財産を愛する猫たちに残すことを決めるが、それを知った執事のエドガーは、財産をひとり占めしようと、ダッチェス母子を郊外に置き去りにする。パリを目指す猫たちの楽しくにぎやかな冒険が、「スケールとアルペジオ」「ひとりぼっちじゃない」「みんな猫になりたいのさ」など、シャーマン・ブラザーズの心躍るシャンソンやジャズによって彩られる。
「ベッドかざりとほうき」 (C)2024 Disney ディズニープラスで独占配信中児童文学作家メアリー・ノートンのベストセラーを、「メリー・ポピンズ」のスタッフが映像化したミュージカル作品。第2次世界大戦中のイギリスを舞台に、見習い魔女と、戦争で孤児となった3兄弟が、空飛ぶベッドに乗ってロンドンへ向かう。登場する楽曲は、「ビューティフルな海」「何も信じられない年頃」など。作品の知名度は決して高くはないが、ヒット曲を連発していたシャーマン・ブラザーズの黄金期の“勢い”を感じることができる。
「くまのプーさん 完全保存版」 (C)2024 Disney ディズニープラスで独占配信中シャーマン・ブラザーズは長年にわたって「くまのプーさん」シリーズの音楽のほとんどを作曲。「くまのプーさん」「ワンダフル・シング・アバウト・ティガー」「大嵐」など数々の名曲を生み出した。18年に公開された「プーと大人になった僕」には、リチャード・シャーマンが3曲の書き下ろし新曲を提供し、映画のエンディングでは、そのうちの1曲「何もしないは忙しい」を浜辺でピアノ演奏する元気な姿を見せ、ファンを大いに歓喜させた。
「ウォルト・ディズニーの約束」 (C)2024 Disney ディズニープラスで独占配信中「メリー・ポピンズ」の製作秘話を映画化した作品で、ディズニー社が、自社の映画製作の裏側を初めて描いたことでも話題を集めた。ウォルト・ディズニー(トム・ハンクス)は娘が愛読している児童文学「メリー・ポピンズ」の映画化を熱望し、原作者パメラ・トラバース(エマ・トンプソン)に打診するが、トラバースは首を縦に振らない。劇中には、シャーマン・ブラザーズが同作の音楽を担当することになった逸話も丁寧に描かれている。
「ディズニー映画の名曲を作った兄弟:シャーマン・ブラザーズ」 (C)2024 Disney ディズニープラスで独占配信中数々の名曲を生んだシャーマン・ブラザーズの生涯を、貴重な資料とともに振り返るドキュメンタリー。作詞家の兄ロバート、作曲家の弟リチャードの兄弟は、いかにして人々を魅了し続けたのか? 本人たちの証言をはじめ、ジュリー・アンドリュース、ジョン・ラセター、ジョン・ウィリアムズ、アラン・メンケンら、兄弟と仕事をした多くの関係者も取材に応じ、当時のエピソードを披露している。また兄弟の息子たちが、監督・製作を務めている。
「ディズニーパークの裏側 進化し続けるアトラクション」 (C)2024 Disney ディズニープラスで独占配信中シャーマン・ブラザーズは、ディズニーパークのアトラクションにも楽曲を提供しており、その代表作が「イッツ・ア・スモールワールド」のテーマ曲である「小さな世界」だ。当初は各国の国歌が流れる予定だったが、屋内では不協和音が響き渡ってしまったため、シンプルな構成の「小さな世界」が制作されることになった。世界中の子どもたちが、各国の民族衣装でハーモニーを響かせるこの曲には、平和な世界への願いが込められている。
「ワンス・アポン・ア・スタジオ 100年の思い出」 (C)2024 Disney ディズニープラスで独占配信中ディズニーのキャラクターたちが夢の共演を果たし、ディズニー100周年記念映画「ウィッシュ」と同時上映されたオリジナル短編映画。85以上の歴代の長編および短編映画から、543ものキャラクターが勢揃いし、彼らが記念写真を撮影する様子が描かれる。ミッキー・マウスが、ウォルトの肖像画に語りかけるシーンに、「メリー・ポピンズ」からの名曲「2ペンスを鳩に」が流れているが、これはリチャード・シャーマン自身によるピアノ演奏である。
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