【世界の映画館】ドキュメンタリーを中心に、ロングランヒットを数多く生み出すミニシアター「ポレポレ東中野」
2024年4月1日 19:00
東京・東中野のポレポレ東中野(1スクリーン、96席)は、2003年4月に閉館した前身のBOX東中野を引き継ぐ形で2003年9月にオープンしたミニシアターです。
ポレポレ東中野代表の大槻貴宏さんは、新海誠監督の商業映画デビュー作「ほしのこえ」(02)を初上映した東京・下北沢のミニシアター「下北沢トリウッド」を1999年から運営していましたが、BOX東中野の退去に伴い新たに映画館の運営をしてくれる人を探していたビルのオーナーと共通の知人がおり、「トリウッドの運営をしながらでも問題がなければ」という条件をオーナーが快諾したことで、2館目のミニシアターを運営することになったそうです。
上映作品は、BOX東中野の特色であったドキュメンタリーを中心に据え、自主配給作品や若手監督の劇映画を多い時で月に12作品程度、少ない時でも月に4~5本上映していますが、その決定に際してはスタッフが観て面白いと思ったものに絞っているとのこと。また、監督やゲストを招いたトークイベントを頻繁に行うなどの運営方針が奏功してか、以前は「小三治」「人生フルーツ」、近年では「荒野に希望の灯をともす」「映画 ○月○日、区長になる女。」など、数カ月に及ぶロングランヒット作品を数多く生み出しています。実際、取材に伺った日も、平日の昼間にも関わらず多くの観客が詰めかけており、館内も活気に包まれていました。
なお、映画館が入居するビルの1階には「Space&Cafeポレポレ坐」が併設されており、こだわりのフードメニューを提供しています。映画の当日半券で100円引きになるサービスもあるので、映画の行き帰りに利用してみては。また、同スペースではゲストを招いたトークイベント、映画上映会、アコースティックライブ、落語会なども行われているので、映画鑑賞だけに留まらない利用ができそうです。
ちなみに、劇場名に冠された「ポレポレ」は、映画館が入居するビル「ポレポレ坐」から取られたものですが、これはスワヒリ語で「ゆっくり、ゆっくり」を意味する言葉。選り抜きの作品が上映される同館で、ゆっくりと映画に没入してみては映画に没入してみてはいかがでしょう。
4月6日公開「毒親 ドクチン」
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