谷崎潤一郎原作、インモラルな関係を男女逆転で描く野心作「卍 リバース」「痴人の愛 リバース」5月24日公開
2024年4月1日 18:00

明治、大正、昭和と3つの時代を生き、近代日本を代表する文豪・谷崎潤一郎の不朽の名作を、現在を舞台に置き換え、“男女逆転”して映画化した「卍 リバース」「痴人の愛 リバース」が、5月24日から2作品同時公開される。
「卍 リバース」は、同性愛や不倫に溺れる男女の破滅的な情愛を赤裸々に綴った、谷崎文学の代表作「卍」が原作。サラリーマンだった園田は、画家になる夢を諦めきれず、脱サラして美術学校に通っている。家計は弁護士である妻の弥生に頼り切りだった。そんな中、学校ですれ違う美しい青年・光を目で追うようになり、デッサンのモデルとして光を家に招く。そして、自然と体を重ね、その後も度々逢瀬を繰り返すようになる。その一方で、夫婦生活は散漫になっていった。弥生からの誘いを断り、光との情事に溺れる中、光には香織という婚約者がいることが発覚する――。
出演は、タレント・女優など幅広く活躍する中﨑絵梨奈。本作では、大胆な濡れ場に挑むなど、体当たりの演技を魅せる。そして、「ヘタな二人の恋の話」の鈴木志遠や「モダンかアナーキー」の門間航など期待の若手俳優が顔を揃える。
「痴人の愛 リバース」は、数ある名作の中で最もマゾヒズムを体現し、谷崎の私小説ともいわれている「痴人の愛」が原作。教師のなおみは、年下の男ゆずると暮らしている。出会いの日、道端にぽつんと座り込んでいたゆずる。儚げで捨て猫のような男を放っておくことはできなかった。それからなおみは、広い家に引っ越し、勉強を教え、少ない給料をふたりの生活につぎ込んでいった。ゆずるとの間に体の関係は無かった。行くあてのない年下の男を不憫に思い、その成長を見守るだけのはずだった。しかし、ゆずるの自由奔放な行動に振り回されながらも、その蠱惑的な魅力の虜になっていく――。
主人公なおみに扮するのは、桝田幸希。2022年に映画化された「鍵」に続き、再び谷崎作品のヒロインを務める。ゆずる役には、「ブルーイマジン」「記憶の居所」と公開作が続く林裕太が抜擢。「福田村事件」「青春ジャック 止められるか、俺たちを2」の碧木愛莉らが脇を固める。2作品の監督は、「家政夫のミタゾノ」「NICE FLIGHT!」などTVドラマを中心に活躍する宝来忠昭。
5月24日からシネマート新宿、池袋シネマ・ロサ、5月31日からシネマート心斎橋にて2作品同日全国公開。
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