映画 ◯月◯日、区長になる女。

劇場公開日:2024年1月2日

映画 ◯月◯日、区長になる女。

解説・あらすじ

劇作家・演出家のペヤンヌマキが監督を務め、2022年の杉並区長選挙を記録したドキュメンタリー。人口57万人、有権者数47万人という規模の選挙でありながら、わずか187票差で現職区長を破った岸本聡子と、彼女を草の根で支えた住民たちに密着した。

東京都杉並区在住のペヤンヌマキ監督が、自身の住んでいるアパートが道路拡張計画で立ち退きの危機にあることを知り、止める方法を調べ始めたことをきっかけに本作の制作を開始。地域問題の当事者となった監督が、それまで無縁だった選挙や政治の世界へ飛び込んで住民たちと連携しながら学び悩む過程をとらえ、候補者や支援者たちと合意形成のため対話を積み重ねていく姿を映し出す。

主題歌には、杉並区民がつくった応援歌「ミュニシパリズム」を、上田ケンジと小泉今日子による音楽ユニット「黒猫同盟」がカバーした「黒猫同盟のミュニシパリズム」を起用。本作のテーマでもある「ミュニシパリズム」とは、地域に根付いた自治的な民主主義や合意形成を重視する考え方のこと。

2024年製作/110分/G/日本
配給:映画 ◯月◯日、区長になる女。製作委員会
劇場公開日:2024年1月2日

スタッフ・キャスト

監督
ペヤンヌマキ
プロデューサー
松尾雅人
音楽
黒猫同盟(上田ケンジと小泉今日子)
向島ゆり子
ブランシャー明日香
主題歌
黒猫同盟
全てのスタッフ・キャストを見る

関連ニュース

関連ニュースをもっと読む

フォトギャラリー

  • 画像1
  • 画像2
  • 画像3
  • 画像4
  • 画像5
  • 画像6
  • 画像7
  • 画像8
  • 画像9
  • 画像10
  • 画像11
  • 画像12
  • 画像13
  • 画像14

(C)2024 映画 ◯月◯日、区長になる女。製作委員会

映画レビュー

4.0古い政治を変える立場になるために古い選挙戦を戦う

2024年8月31日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

杉並区の市長選挙を、舞台演出家で杉並区在住のペヤンヌマキさんが追いかける。ペヤンヌさん自信は、政治への関心が薄かったが自宅が道路拡張計画で立ち退きを迫られ、政治に関心が向くように。政治を自分ごととして捉えること、思想やイデオロギーよりも生活の実感レベルで捉えていく姿勢が作品全体に漂っている。
候補者の岸本さんは国際的に活動するシンクタンクNGOなどに所属していた方で、日本の選挙運動は不慣れである。この選挙制度や慣習が立ちはだかる様がやはり見どころである。旧態依然とした政治を変えたいと立候補しているのだが、変える立場になるためには選挙を勝たないといけなく、そのためには旧態依然としたやり方に乗っからないと支持が広がらない。この矛盾をどう解決するかが選挙戦は難しいということなんだろう。
選挙や政治のドキュメンタリー映画は近年増加してきているように思える。いずれも日々の報道とは異なる視点を見せてくれるので、学びが多いし、ドラマチックな要素が多い。政治はつくづく、(いろんな意味で)人間の営み何だなと思う。
映画のファーストショットはペヤンヌさんの飼っている猫だ。猫が随所にインサートされるので猫好きにもおすすめだ。

コメントする (0件)
共感した! 0件)
杉本穂高

4.0【”ミュニシパリズム”区民の意を汲まない区政に対し、抗議の声を上げた女性達の姿を捉えたポリティカルドキュメンタリー。現状の政治に異があるならば、まずは選挙に行かなきゃね!】

2025年7月3日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

興奮

知的

幸せ

■スペイン・バルセロナのNGOで働く女性、岸本聡子さんが、故郷杉並区に戻って来たら、区民の意を全く汲まない都市計画道路着手を強行しようとする区政に対し、主に女性達の力と共に、圧倒的な地盤と多選を誇る有力候補との区長選を捉えたドキュメンタリー映画。

◆感想<Caution!内容に触れています。>

・誤解があるといけないので、最初に記すが、私の政治スタンスは中道左派である。
 そして、最初に書くが、結論から書くが、今作はとても面白かった。
 何故なら、”地盤なし、カバンなし”のスペイン・バルセロナのNGOで働く女性が、帰国したら故郷、杉並区の区民の意を汲まない区政に疑問を抱き、立ち上がる姿と共に、選挙戦の過程で、岸本聡子さんが吐露する、選挙戦の難しさなどが、キチンと描かれているからである。

・そして、彼女を支える多くの人達が、杉並区を愛する(特に自然や、住みやすい住環境)が故に、必要が無いと思われる70年前に計画された杉並区民が住んでいる場所に道路を作る都市計画道路着手に抗議し、立ち上がる姿。
 日本の風土では、滅多にない”ミュニシパリズム”が具現化した事例として、覚えている方も多いと思う。

<そして、ナント彼女は絶対的優位にあった、現職区長を、僅か187票差で破るのである。
 だが、このドキュメンタリー映画では、新区長の所信表明演説の後に、現職区長所属の議員から厳しい質問を受けるのである。マア、そうであろう。
 ご存じのように、日本では選挙の規模が村、町、市、という小さな単位になればなるほど、地盤があり、保守層が革新層を潰そうという動きが起こるのは当然だからである。
 今作制作の、ぺヤンヌマキ監督には是非とも岸本聡子さんが区長になってからの、ドキュメンタリー映画を作って貰いたいモノである。もっと、面白い映画が出来るのではないかな。
 そして、ヤッパリ、現行の政治に異があるならば、最低限の義務として選挙には行かなきゃね!>

コメントする (0件)
共感した! 3件)
NOBU

3.5最古参のお姉さん(90代)が最後両手をあげて勝利を喜ぶシーンがすご...

2025年6月24日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

最古参のお姉さん(90代)が最後両手をあげて勝利を喜ぶシーンがすごかった、あの年頃の人がめちゃくちゃ感情的(ポジティブな方面で)になるシーンはなかなか見れない

コメントする (0件)
共感した! 0件)
zzzzz

3.0猫ドアップ

2025年5月17日
iPhoneアプリから投稿

支援者との意識の差にギャップを覚えて愚痴を言うシーンが面白い。支援グループなしに選挙はできないが、そう言うグループは主流も反主流であってもその筋の人であって近寄りがたい。インクルーシブを語っていてもそうはならない。おじけずく人は新しいお手軽なメディアに巻き込まれる。その通訳するのは難しいが、それが課せられた役割なのかもしれない。
政策よりも訴えている内容が政治手法になっているのは、個人的には好みではないが、確かにそれが争点なのだろう。主流が分裂した経緯にも触れて欲しかったところ。

コメントする (0件)
共感した! 0件)
Kj