【FBIが「テロを助長」と警告】環境アクティビストたちの過激な計画描く「HOW TO BLOW UP」6月14日公開
2024年3月10日 12:00
環境アクティビストたちの命がけの石油パイプライン爆破を描き、FBIが「テロを助長する」と警告した衝撃作「How to Blow Up a Pipeline(原題)」が、「HOW TO BLOW UP」の邦題で、6月14日から公開されることがわかった。あわせて、ラップトリオ「Dos Monos」の完全未発表音源を使用した特別ティザー予告編と場面写真もお披露目された。
本作は、米テキサスの石油精製工場を、即席の爆弾で破壊しようとする若者8人を描いたエコスリラー。環境破壊に人生を狂わされたZ世代の環境活動家たちの決意が、友人、恋人、苦難に満ちた背景を持つ仲間たちを巻き込みながら、過激なミッションへと結びつく。若い世代のエネルギーは、予期せぬ混乱を招きながら、爆発的フィナーレへと疾走する。
2017年の設立以降、「パラサイト 半地下の家族」「燃ゆる女の肖像」「TITANE チタン」「落下の解剖学」など、奇抜で野心的な映画を配給してきた気鋭の映画スタジオ・NEONが、米配給権を獲得。23年に公開されると、ダニエル・シャイナート(「エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス」)、エドガー・ライト(「ラストナイト・イン・ソーホー」)、デビッド・ロウリー(「グリーン・ナイト」)、レイン・アレン・ミラー(「ライ・レーン」)ら著名監督陣が、本作を「年間ベスト」に挙げた。
原作は、スウェーデンの気候変動学者アンドレアス・マルムが21年に著したノンフィクション「パイプライン爆破法 燃える地球でいかに闘うか」。反奴隷制運動からサフラジェット、公民権運動、南アフリカのアパルトヘイトとの闘い、あるいはガンジーのイギリス帝国軍への献身に至るまで――革命は、非暴力を重んじる戦略的平和主義や市民的不服従よりも、「サボタージュ(財物を破壊する活動)」や「暴力的な直接行動」が成功をもたらしてきたことを論じている。同書は、美術館での抗議活動を展開する「ジャスト・ストップ・オイル」のムーブメントとも結びつきながら、注目を浴びた。
特別ティザー予告編は、米レーベル「Deathbomb Arc」からデビューし、2度のヨーロッパツアーを成功させるなど、世界的にも注目を集めている「Dos Monos」の完全未発表音源を使用。「Dos Monos」の荘子itは、「火山のように溜め込んだ 僕らのマグマの一欠片 青い炎に焚べました」と、コメントを寄せている。映画コミュニティ「渋谷電影 SHIBUYA CINEMA CLUB」が制作した映像は、「トレインスポッティング」「mid90s ミッドナインティーズ」など、カウンターカルチャームービーを彷ふつとさせる疾走感で、若者の怒りを表現した。場面写真には、若い世代の男女が集結し、石油パイプライン破壊に向けて動き出す姿を活写。その過激的な行動に至るまでに、彼らの人生にはどんな出来事が起こったのか、想像力を刺激する仕上がりだ。
監督を務めるのは、気候科学者の両親を持ち、気候変動についてのドキュメンタリーからキャリアをスタートさせたダニエル・ゴールドハーバー。原作を読んだ執筆パートナーのジョーダン・ショールからアイディアが持ち込まれ、主演を務めるアリエラ・ベアラー(「マーベル ランナウェイズ」)と共同で脚本を執筆した。環境問題の緊急性を鑑み、構想からわずか19カ月で、映画を完成させた。ベアラーをはじめ、サッシャ・レイン(「アメリカン・ハニー」)、ルーカス・ゲイジ(「ユーフォリア EUPHORIA」)、クリスティン・フロセス(「アシスタント」)、そして「レヴェナント 蘇えりし者」でレオナルド・ディカプリオの息子を演じたフォレスト・グッドラックら、新しい才能が集結した。
なお「HOW TO BLOW UP」の公開にあわせ、新しい映画レーベル「VELVET FILM」が誕生。6月14日から、東京のヒューマントラストシネマ有楽町、池袋HUMAXシネマズ、シネマート新宿ほか全国公開。
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