へんてこな人たちと過ごす、最期の一日 全編オール富山ロケ「祝日」公開決定
2024年2月29日 06:00

2022年公開「幻の蛍」でデビューを果たした富山県出身の映画監督・伊林侑香と、第33回フジテレビヤングシナリオ大賞で佳作を受賞した伊吹一氏が再タッグを組む映画「祝日」が、5月10日から撮影地の富山で先行公開、5月17日から全国公開される。生きることを諦めかけた少女が、数奇な人々との出会いを通して変化していく姿を描く。

中学2年の奈良希穂は、中学に入ってからずっと一人暮らしをしている。優しかった父は死に、母は希穂の前から姿を消した。怒ることも泣くこともなく、毎日野菜ジュースとプリンだけを口にし、それでも人間はなかなか死なないものだと思いながら日々を無為に過ごしていた。

「本日は、祝日につき、休校」いつものように登校すると、正門に看板が出されていた。一度は学校に背を向けた希穂だが、何かに突き動かされるように校舎の屋上へと向かう。そして眼下のアスファルトへ一歩踏み出そうとした瞬間、誰かが手を掴んだ。「希穂とずっと一緒にいた天使」だと言い張る、自称天使だった。いつもの街での数奇な出会いが希穂の心を少しずつ揺り動かし、何も感じなかった世界は「最期の一日」を生きることで変わっていく。

主人公の奈良希穂を演じるのは、撮影地の富山で200人以上が参加したオーディションで抜てきされた新人俳優の中川聖菜。希穂と共に最期の1日を過ごす自称天使役は、「妖怪大戦争」「シムソンズ」などの岩井堂聖子。同じく富山を舞台にした「真白の恋」で第32回高崎映画祭 最優秀助演女優賞を受賞している岩井堂は、“希穂とずっと一緒にいた天使”だったが人間の身体を持ったことで翌日には死を迎えてしまうという役どころに挑んでいる。

希穂と天使が出会う“へんてこ”な人々として、富山県出身の西村まさ彦が、生き別れた幼かった娘に再会できる日を夢見るマジシャン役として登場。娘と妻を事故で失い喪服を脱ぐことができなくなった中華屋の店主アフロさん役を芹澤興人、忘れられない人をずっと待ち続けているカフェのお姉さん役を中島侑香が演じている。
主題歌は寺尾紗穂が担当。音楽はモリマツコウスケ、撮影は渡辺浩章と富山県出身のスタッフが集結し、全編オ ール富山ロケを敢行した。
あわせて、ポスター、予告編、場面写真が披露された。「祝日」は5月10日から富山で先行公開、5月17日から全国公開。中川聖菜、岩井堂聖子、伊林侑香監督のコメントは以下の通り。
この映画が初の主演映画でした。奈良希穂を演じて、嫌なことや辛いことがあっても、命は 1 番大切にしないといけないということを改めて考えさせられました。自分自身も今まで生きてきて嫌なことは沢山ありましたが、改めて命を大切にしようと考えれたのは彼女を演じる機会をいただけたからだ思っています。このような機会をくださり、またこの作品を通して関わって下さった皆様に、感謝の気持ちでいっぱいです。そしてこの作品を是非、沢山の方々に見てもらえることを願っています。
私自身ずっと誰かにかけて欲しいと思っていた言葉たちを携えて、希穂ちゃんの最期の一日を一緒に過ごしました。心が彷徨い、不確かな物事に対する明白な答えが欲しい彼女に、 天使の私が出来た事とは、一体なんだっただろうと未だに考えます。 残酷にも少女の心に漂い纏わりつく暗闇。そこに希望という光を注ぐ、ただそれだけに情熱を燃やしました。 人生は”光と影”の対比で表現されることが多々ありますが、この映画は“その間の物語”です。
(C)「祝日」製作委員会
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