幻の蛍
劇場公開日:2022年7月9日
解説
富山県を舞台に、離れ離れに暮らす姉妹が織りなすひと夏の物語を描いたハートフルな青春ドラマ。第33回フジテレビヤングシナリオ大賞で佳作を受賞した伊吹一のオリジナル脚本をもとに、富山県出身・在住の新人監督・伊林侑香が長編初メガホンをとった。両親の離婚をきっかけに転校した14歳の中川かなたは、新しい学校になじめずにいた。夏休みになっても特にやることもなく、母のスナックを手伝って過ごしていた。そんなある日、母に勧められて仕方なく祖母・吉乃の家を訪れたかなたは、離れて暮らす妹・有田すみれと久々に再会する。無邪気に喜ぶすみれに対し、素直になれないかなた。やがて姉妹はすみれの願いから、今の季節にはいないはずの蛍を探しに行くことになり……。オーディションで選ばれた14歳の新人俳優・野岸紅ノ葉が主人公かなたを演じる。
2022年製作/87分/G/日本
配給:イハフィルムズ
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2022年9月12日
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鑑賞方法:映画館
正直スクリーンからこれでもかと言うほどに溢れ出る富山のマイナスイオンと虫の鳴き声の響きの心地良さに、若干意識が遠のいた瞬間がございました(寝不足だった)。切ないストーリーと中山うり氏の主題歌がとても良かったです。夏の終わりに見たかった。
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ストーリーは、両親の離婚で離れ離れになった姉妹が、夏休みの1日、一緒に蛍を探しにいく、というロードムービー。まあ、ジャンル的には好きな分野ですが、特に役者の演技が良い訳でも、脚本が面白い訳でもないのですが、なんか引っかかる作品でした。
富山出身の新人監督とオーディションで選ばれた新人子役で、脚本も若手コンテスト受賞の作品。まあとにかく、若い、作品ですね。たぶん引っかかったには、セリフの間、なのかな〜と。今の若い人って、こういう間で話すのかな〜。
ヒロインは物静かなタイプで、大人との受け応えだと、じっくりと間をとる。で、何か凄いことを言う訳ではなく、間をとることで伝えているのかな。
でも、妹との会話などはテンポよく返しているところもあり、こういう間の使い分けってのが、最近の?若い子の?、コミュニケーションなのかな〜、と。
2022年7月10日
Androidアプリから投稿
両親が離婚し母親と暮らす中学生の姉が、父親と暮らす小学生の妹と1年ぶりに祖母の家で再会する話。
ジャージにヘルメットでチャリンコ通学って、富山ではデフォですか?
学校では掃除や図書委員を頑張り、夏休み中もどこにも出かけず毎日母親の営みスナックのお手伝いをする姉。
同級生達と上手くいっていないわけではないけれど、ちょっと大人しく良い子ちゃん過ぎだけど、父親からの祭りの誘いは、そこは焼きそばでは動かない中2女子w
母親に促さ訪れた祖母の家ではちょっと中2病っぽいところを醸し出しつつも、そこはやっぱりお姉ちゃんというところをみせてくれて、なかなかホッコリ、そして胸アツ。
少し大きくなったメイとサツキという感じがした。
2022年6月25日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館
地元富山出身在住の新人監督に主演新人女優という、地元ウケしかしなそうな要素満載の映画(^-^*)
その新人の監督が息子の友達という縁で先行上映(舞台挨拶付き)を見に行った。
というわけで、映画そのものに対する期待値は決して高くはなかったのだが…
思ってたよりずっと良かった。
おそらく多くの観客からは「テンポが悪い」と評されるだろうな、と思うほど、1つ1つのシーンが長い。
屈折したものを心に抱えている中学生が主人公なので(屈折していない中学生がこの世にいるとも思えないが笑)、誰かに何か言われたりした時に頭の中で大量の言葉がぐるぐる渦を巻いてどんな言葉を吐こうか考えに考えた挙げ句に出てきた言葉がボソッとした「うん」という一言だけ、という"間"をそのまま超リアルに演じるものだから、特に冒頭でこの映画のテンポに慣れていないうちは呆然とするほど間が長く感じる。
これが高校生くらいになると、その頭ぐるぐるを大人に対してぶつけるシーンもあったりするのだろうけど、まだ大人に対してぶつけることができないのが中学生、というあたりもリアルというかリアルすぎるというか(^-^*)
主人公のかなたが一度だけ、心情を言葉にして吐き出すシーンがあるのだが、その相手が妹、というのが何とも"中学生" らしい。
周囲の大人(離婚した両親や祖母、中学の教師など)がまた、その頭ぐるぐるの末のぶっきらぼうな一言をちゃんと待てる立派な大人ばかりで、むしろこの両親がなんで離婚したのか分からん、と思うほど(笑)
ついつい「言いたいことがあるならはっきり言え!」というセリフを吐いてしまうものなんだけどなぁ(笑)
妹との小さな冒険を経て、かなたの心情にほんの僅かな、でも本人にとってはけっこう大きな変化が訪れる、というだけの映画なのだけど、それを徹底的にリアルに表現しきっていた、という意味では見応えがある映画ではあった。
テンポは悪いけど(笑)、でもこのテンポでしか表現できなかったことは分かるような気はする。
ラストシーンまでかなたは大人に対しては多くを語らないのだけど、僅かな表情の差や歩く後ろ姿でそれを見せるのは、バカ正直な演出と演技の到達点なのだろうな。
ひとつだけ、どうしてもツッコミたいところがあるのだけど、ホタルならあんなに遠くまで行かなくても、ばあちゃん家の周りでいくらでも出ると思う(笑)
…時期は致命的にハズレてるけど(笑)