【「Saltburn」評論】エメラルド・フェネル監督が描く、名門大の孤独な新入生と貴族出身のカリスマ同級生の危険な友情
2024年1月7日 22:00

女優出身でドラマ「キリング・イヴ Killing Eve」の脚本を手がけ、長編初監督の「プロミシング・ヤング・ウーマン」ではオスカー3部門にノミネート。注目を集めるエメラルド・フェネルの最新監督作。主演はバリー・コーガン、共演にジェイコブ・エロルディ、ロザムンド・パイクなど。マーゴット・ロビーと彼女の会社Lucky Chapが製作に入っている。
英オックスフォード大学、地味で友人もいない新入生オリバー(バリー・コーガン)。視線の先には貴族の出身で、多くの仲間たちに囲まれ華やかな寮生活を満喫するフェリックス(ジェイコブ・エロルディ)がいた。そんな彼とふとしたことから友達になったオリバーは、彼の実家で共に夏休みを過ごすことを提案される。それは海沿いの街ソルトバーンに聳え立ち、何人もの使用人を抱え、フェリックスの母エルスペス(ロザムンド・パイク)らが優雅に暮らす広大な古城だった。風変わりな家族とのスノッブな日々に夢見心地となるオリバーは、フェリックスへの思いを募らせていく。
海外ではパトリシア・ハイスミスが生んだキャラクター、トム・リプリーと比較されることが多い。特権階級のフェリックスと、孤独なオリバーの緊張関係が変化する過程は「太陽がいっぱい」「リプリー」を彷彿とさせるが、フェネル監督自身はジョセフ・ロージーの心理スリラー「召使」、そしてスタンリー・キューブリックの「シャイニング」に影響されたと語っている。
フェリックスのルームツアーがダニー少年の三輪車シーンに似ていたり、中庭に巨大な迷路が設えられるなど、随所に「シャイニング」オマージュが盛り込まれているが、真のテーマは「建物と狂気」。あのオーバールック・ホテルに対して、ヘンリー8世やシェイクスピアに彩られたソルトバーンの城が持つ歴史の重み、それにまつわる階級格差がオリバーを狂気へと駆り立てる。
撮影に使われたのは14世紀に建てられたマナーハウスで知られる、北海に面したドレイトンハウス。荘園だった200エーカー(東京ドーム17個分)の敷地に建てられ部屋数は120を超える。撮影班は元々の調度品に加え、モダンアートやIKEAの家具、赤や青の壁紙などを持ち込んだ。印象的なバスタブは、身長195センチのエロルディに合わせ作られたグラスファイバー製。天井の高いソルトバーンを収めるため、監督は1:1.37という画角を選択している。
ジャック・ニコルソンが「シャイニング」で演じたジャックは、ホテルの呪いによる狂気に押しつぶされる最期を迎えたが、本作のオリバーはソルトバーンの城でどんな結末を迎えるのか。なお、作中にはかなり踏み込んだ性描写が登場するので、ご注意ください。
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