ザック・スナイダー監督作「REBEL MOON」“銀河のアウトロー”たちを写したキャラビジュアル完成
2023年12月7日 16:00
ザック・スナイダー監督が手掛けた2部構成のSF超大作「REBEL MOON パート1 炎の子」「REBEL MOON パート2 傷跡を刻む者」のキャラクタービジュアルが披露された。
本作は、「ジャスティス・リーグ」「アーミー・オブ・ザ・デッド」などを手掛けたスナイダー監督が20年以上構想し、黒澤明監督の名作「七人の侍」からインスパイアを受けて創造したSFスペクタクル巨編。スナイダー監督は、脚本・製作・原案も担当している。
物語の舞台は、巨大帝国“マザーワールド”が支配する銀河。主人公は、暗い過去から逃げ、惑星の片隅の平和な村で暮らしていた心優しい戦士コラ。ある日、帝国の刺客が現れ侵略を開始し、コラは蹂躙された村人の敵討ちのために立ち上がり、惑星を巡りながら共に戦う戦士“レベルズ”を探す仲間集めの旅へ出る。
コラ役を演じたソフィア・ブテラは、「コラには深く共感できる部分がたくさんあるんです。生まれた故郷を離れ、知らない世界で疎外感を感じながらも新しい人生を始める、というのは彼女の身の上ですが、私が経験したことでもあります。コラが抱く恐怖や、故郷のように感じる場所を守ろうとする気持ちも、どこから来るのかよくわかるんです」と語る。
コラとともに仲間集めの旅に出る“戦う農家”でレベルズの良心ガンナーは、村のために勇気を振り絞り、外の世界へ踏み出す。ガンナー役のミヒウ・ハウスマンは、役どころについて「(ガンナーは)戦いとは無縁の生活を送っています。冒頭で、彼はこの邪悪な勢力(マザーワールド)と取り引きできると見誤り、その結果起こった過ちを何とか償おうと奔走します。だから、ガンナーにとっては、仲間を助けようとする贖罪の物語だと思います」と説明。ガンナーの葛藤と成長にも注目だ。
金でしか動かない宇宙船パイロットのカイは、飄々としながらも、チームの頼れる存在となっていく。カイ役を演じたチャーリー・ハナムは、「カイが仲間になった元々の理由は、コラに魅力を感じたこともあると思いますが、彼の動機は複雑で次第に変化していきます」とコメント。
酒に溺れる荒くれ剣闘士・タイタス将軍役のジャイモン・フンスーは「生まれながらにして正義や正しいことのために自分のすべてを捧げる人物です。罪のない人や虐げられた人々の守護者であり、体制ではなく人民を助ける人間なのです」と役柄について語り、「個人的には、この映画から肉体的にも感情的にも、これまでないほどの影響を受けました」と振り返った。
巨大な獣も手懐ける戦士で、実は元王子のタラクは、ある惑星で膨大な借金を返すために過酷な労働環境を強いられている。タラク役のスタズ・ネアは、「映画の中で私が話しているサマンドリア語は、母国語の1つであるロシア語と、これまでずっと学んできたポルトガル語を融合させたものです」と明かす。「フィクションとして作られた物語に、自分の文化を生かせるという素晴らしい機会を与えてもらったと思います」と感謝を述べた。
二刀流使いネメシスは、無表情ながらその奥には人知れず熱い思いを燃やしているようにも見える。ネメシスを演じたペ・ドゥナは、「口数が少なく、心の内を読むことはできませんが、その本質は人を守ることにあり、心に傷を負いながらも優しさを内に秘めたキャラクターなんです」と役への思いを語った。
傭兵軍団リーダーのダリアンは、強い信念を心に抱き、勝ち目がなくとも果敢に戦いへ挑む男。ダリアン役のレイ・フィッシャーは、「頭ではなく、心で人を率いていくタイプの人間で、自分がこの戦いに加わることで、無数の人々を大義に駆り立てることができるとわかった上でチームに入ることを決断したんです」と説明。
謎に満ちたロボット騎士ジミーは、プログラムに沿って過酷な戦いに参加してきたが、今は目的を失っている。アンソニー・ホプキンスが声を担当しており、スナイダー監督は「アンソニーは、あらゆる世代の現役俳優の中で最も偉大な役者のひとりで、彼が本作に参加してくれたことはこの上ない名誉です。彼には、ジミーはロボットだけれど豊かな感情を持っているキャラクターだと説明しました。これはジミーの自分探しの物語でもありますが、そういった要素にも興味を持ってもらえるかもしれないと思いました」と舞台裏を明かした。
スナイダー監督は、「私はいつも逆境に立たされた人たちの物語に惹かれます。苦境にあっても、主人公たちは絶対に諦めず、敵を倒すために工夫を凝らし、すべてを賭して戦いに挑むのです。寄せ集めの仲間たちが、知略で戦う。このテーマは、私のこれまでの作品すべてに通じていると思います」とコメントしている。
Netflix映画「REBEL MOON パート1 炎の子」は12月22日、「REBEL MOON パート2 傷跡を刻む者」は2024年4月19日より世界独占配信。12月11日には、スナイダー監督、ブテラ、ペ・ドゥナ、スクレインが来日し、ジャパンプレミアイベントを開催予定。
フォトギャラリー
関連ニュース
映画.com注目特集をチェック
関連コンテンツをチェック
シネマ映画.comで今すぐ見る
第86回アカデミー作品賞受賞作。南部の農園に売られた黒人ソロモン・ノーサップが12年間の壮絶な奴隷生活をつづった伝記を、「SHAME シェイム」で注目を集めたスティーブ・マックイーン監督が映画化した人間ドラマ。1841年、奴隷制度が廃止される前のニューヨーク州サラトガ。自由証明書で認められた自由黒人で、白人の友人も多くいた黒人バイオリニストのソロモンは、愛する家族とともに幸せな生活を送っていたが、ある白人の裏切りによって拉致され、奴隷としてニューオーリンズの地へ売られてしまう。狂信的な選民主義者のエップスら白人たちの容赦ない差別と暴力に苦しめられながらも、ソロモンは決して尊厳を失うことはなかった。やがて12年の歳月が流れたある日、ソロモンは奴隷制度撤廃を唱えるカナダ人労働者バスと出会う。アカデミー賞では作品、監督ほか計9部門にノミネート。作品賞、助演女優賞、脚色賞の3部門を受賞した。
父親と2人で過ごした夏休みを、20年後、その時の父親と同じ年齢になった娘の視点からつづり、当時は知らなかった父親の新たな一面を見いだしていく姿を描いたヒューマンドラマ。 11歳の夏休み、思春期のソフィは、離れて暮らす31歳の父親カラムとともにトルコのひなびたリゾート地にやってきた。まぶしい太陽の下、カラムが入手したビデオカメラを互いに向け合い、2人は親密な時間を過ごす。20年後、当時のカラムと同じ年齢になったソフィは、その時に撮影した懐かしい映像を振り返り、大好きだった父との記憶をよみがえらてゆく。 テレビドラマ「ノーマル・ピープル」でブレイクしたポール・メスカルが愛情深くも繊細な父親カラムを演じ、第95回アカデミー主演男優賞にノミネート。ソフィ役はオーディションで選ばれた新人フランキー・コリオ。監督・脚本はこれが長編デビューとなる、スコットランド出身の新星シャーロット・ウェルズ。
ギリシャ・クレタ島のリゾート地を舞台に、10代の少女たちの友情や恋愛やセックスが絡み合う夏休みをいきいきと描いた青春ドラマ。 タラ、スカイ、エムの親友3人組は卒業旅行の締めくくりとして、パーティが盛んなクレタ島のリゾート地マリアへやって来る。3人の中で自分だけがバージンのタラはこの地で初体験を果たすべく焦りを募らせるが、スカイとエムはお節介な混乱を招いてばかり。バーやナイトクラブが立ち並ぶ雑踏を、酒に酔ってひとりさまようタラ。やがて彼女はホテルの隣室の青年たちと出会い、思い出に残る夏の日々への期待を抱くが……。 主人公タラ役に、ドラマ「ヴァンパイア・アカデミー」のミア・マッケンナ=ブルース。「SCRAPPER スクラッパー」などの作品で撮影監督として活躍してきたモリー・マニング・ウォーカーが長編初監督・脚本を手がけ、2023年・第76回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門グランプリをはじめ世界各地の映画祭で高く評価された。
「苦役列車」「まなみ100%」の脚本や「れいこいるか」などの監督作で知られるいまおかしんじ監督が、突然体が入れ替わってしまった男女を主人公に、セックスもジェンダーも超えた恋の形をユーモラスにつづった奇想天外なラブストーリー。 39歳の小説家・辺見たかしと24歳の美容師・横澤サトミは、街で衝突して一緒に階段から転げ落ちたことをきっかけに、体が入れ替わってしまう。お互いになりきってそれぞれの生活を送り始める2人だったが、たかしの妻・由莉奈には別の男の影があり、レズビアンのサトミは同棲中の真紀から男の恋人ができたことを理由に別れを告げられる。たかしとサトミはお互いの人生を好転させるため、周囲の人々を巻き込みながら奮闘を続けるが……。 小説家たかしを小出恵介、たかしと体が入れ替わってしまう美容師サトミをグラビアアイドルの風吹ケイ、たかしの妻・由莉奈を新藤まなみ、たかしとサトミを見守るゲイのバー店主を田中幸太朗が演じた。
文豪・谷崎潤一郎が同性愛や不倫に溺れる男女の破滅的な情愛を赤裸々につづった長編小説「卍」を、現代に舞台を置き換えて登場人物の性別を逆にするなど大胆なアレンジを加えて映画化。 画家になる夢を諦めきれず、サラリーマンを辞めて美術学校に通う園田。家庭では弁護士の妻・弥生が生計を支えていた。そんな中、園田は学校で見かけた美しい青年・光を目で追うようになり、デッサンのモデルとして自宅に招く。園田と光は自然に体を重ね、その後も逢瀬を繰り返していく。弥生からの誘いを断って光との情事に溺れる園田だったが、光には香織という婚約者がいることが発覚し……。 「クロガラス0」の中﨑絵梨奈が弥生役を体当たりで演じ、「ヘタな二人の恋の話」の鈴木志遠、「モダンかアナーキー」の門間航が共演。監督・脚本は「家政夫のミタゾノ」「孤独のグルメ」などテレビドラマの演出を中心に手がけてきた宝来忠昭。
奔放な美少女に翻弄される男の姿をつづった谷崎潤一郎の長編小説「痴人の愛」を、現代に舞台を置き換えて主人公ふたりの性別を逆転させるなど大胆なアレンジを加えて映画化。 教師のなおみは、捨て猫のように道端に座り込んでいた青年ゆずるを放っておくことができず、広い家に引っ越して一緒に暮らし始める。ゆずるとの間に体の関係はなく、なおみは彼の成長を見守るだけのはずだった。しかし、ゆずるの自由奔放な行動に振り回されるうちに、その蠱惑的な魅力の虜になっていき……。 2022年の映画「鍵」でも谷崎作品のヒロインを務めた桝田幸希が主人公なおみ、「ロストサマー」「ブルーイマジン」の林裕太がゆずるを演じ、「青春ジャック 止められるか、俺たちを2」の碧木愛莉、「きのう生まれたわけじゃない」の守屋文雄が共演。「家政夫のミタゾノ」などテレビドラマの演出を中心に手がけてきた宝来忠昭が監督・脚本を担当。