「異人たち」監督、山田太一さんへの追悼メッセージ発表「作品の背後に優しく思慮深い人間性があった」
2023年12月5日 18:00

大林宣彦監督が映画化したことでも知られる山田太一さんの傑作小説「異人たちとの夏」を、「さざなみ」「荒野にて」のアンドリュー・ヘイ監督が映画化した「異人たち」(2024年春公開)のポスターが公開された。あわせて、11月29日に亡くなった山田さんへの追悼メッセージが、ヘイ監督から発表された。
原作は、1987年に出版され、第1回山本周五郎賞を受賞した、日本を代表する脚本家・作家の山田氏による長編小説(新潮社刊)。2003年には英訳され、海外でも刊行された。また88年に大林監督の手によって、風間杜夫、名取裕子、片岡鶴太郎、秋吉久美子の共演で映画化され、大ヒットを記録した。
新たな映画版は、山田さんのオリジナリティ溢れるストーリーに、ヘイ監督ならではの脚色と演出が加えられた、現代のイギリスを舞台とした英語作品。アンドリュー・スコット(「1917 命をかけた伝令」)をはじめ、ポール・メスカル(「ロスト・ドーター」)、ジェイミー・ベル(「ロケットマン」)、クレア・フォイ(「ウーマン・トーキング 私たちの選択」)ら、イギリスやアイルランドが誇る名優たちが共演している。
現地時間12月3日に発表された英国インディペンデント映画賞では、作品賞、監督賞、脚本賞、助演男優賞(ポール・メスカル)、撮影賞、編集賞、音楽監修賞など主要部門を独占する、最多7冠に輝いている。
ヘイ監督の追悼メッセージは、以下の通り。
「山田太一さんのご家族に心からのお悔やみを申し上げます。山田さんの作品には、多くの人々にとってそうであったように、私に語りかけてくる、優しく思慮深い人間性がありました。それは言葉の背後にある、芸術家の魂の反映だと確信しています。今年、山田さんに映画『異人たち』をご覧いただくことができ、温かく受け入れていただけたことは私にとって多大な意味がありました。私の思いはご家族と共にあります」
アメリカ、テルライド映画祭でのワールドプレミア以降、批評家、観客ともこぞって絶賛の声を上げ続けている。RottenTomatoesでも「97%fresh(12/5現在)」の記録を更新中で、第36回東京国際映画祭で国内初上映された際には「今年どころか生涯ベストに入るくらい良かった」「傑作!」「素晴らしい以外の言葉が見つからないまま放心中…」「涙が止まらんかった。静謐で美しく、痛みと温かさが入り混じった作品」と絶賛の声が飛び交っていた。
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