キューブリック「博士の異常な愛情」がロンドンで舞台化
2023年7月26日 23:00
スタンリー・キューブリック監督の傑作「博士の異常な愛情 または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか」(1964)が、英ロンドンで舞台化されることがわかった。
英BBCによれば、映画「スターリンの葬送狂騒曲」の監督で、ドラマ「Veep ヴィープ」「官僚天国! 今日もツジツマ合わせマス」の企画・脚本家アーマンド・イアヌッチが脚本を執筆。オリヴィエ賞2度受賞のショーン・フォーリーが演出を手がける。
キューブリック監督、ピーター・セラーズ主演の映画「博士の異常な愛情 または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか」は、東西冷戦時代を背景に、戦争が世界の破滅を導くことをシニカルに描いたブラックコメディ。ストレンジラブ博士、米大統領、英国空軍大佐の3役を演じたセラーズの主演男優賞ほか、作品賞、監督賞、脚色賞の4部門でアカデミー賞にノミネートされた。
新作は、キューブリック監督の遺産管理団体が初めて舞台化に正式許可を出した作品になる。キューブリック監督のアーカイブにアクセスする機会を得たイアヌッチは、映画本編に使用されなかった素材も舞台に盛り込むとのこと。「ウクライナでの戦争だけでなく、地球温暖化やその他の終末的な問題を鑑みると、あの映画のメッセージが今の時代にもとても当てはまる気がしている」とイアヌッチは語っている。舞台はウエストエンドの劇場で来秋開幕の予定。