塚本晋也監督最新作「ほかげ」、第80回ベネチア国際映画祭オリゾンティ部門に選出
2023年7月25日 18:42
塚本監督は、これまでにも「野火」(14)、「斬、」(18)と2作連続でコンペティション部門に出品されており、ベネチア国際映画祭との縁は深い。また、「六月の蛇」(02)ではコントロコレンテ部門(現・オリゾンティ部門)で審査員特別大賞、「KOTOKO」(11)はオリゾンティ部門で最高賞のオリゾンティ賞を受賞している。
塚本監督と森山、塚尾は公式上映に参加予定。出品に際し、塚本監督は「こうしてまた、最古の映画祭に呼んでいただけること、たいへん光栄に思います。終戦後の片隅に生きる人々の祈りが、ベネチアの皆さんにも届くことを願っています」とコメントを寄せた。
最新作「ほかげ」は、戦場の極限状況で変貌する人間を描いた「野火」(14)、太平の世が揺らぎ始めた幕末を舞台に生と暴力の本質に迫った「斬、」(18)の流れを汲み、戦争を民衆の目線で描き、戦争に近づく現代の世相に問う物語。
主演は、2023年後期のNHK連続テレビ小説「ブギウギ」のヒロインにも抜擢された俳優、趣里。孤独と喪失を纏いながらも、期せずして出会った戦争孤児との関係にほのかな光を見出す様を繊細かつ大胆に演じ、戦争に翻弄されたひとりの女を見事に表現した。片腕が動かない謎の男を映像、舞台、ダンスとジャンルにとらわれない表現活動を続ける森山未來が演じる。
今回のベネチア映画祭参加に合わせ、戦争孤児を塚尾桜雅、復員した若い兵士役に河野宏紀が演じるほか、利重剛、大森立嗣の出演も発表された。併せて公開された場面写真では、居酒屋の女、片腕の動かない謎の男、戦争孤児の坊やの鋭い眼差しや物語の舞台となる闇市の様子が切り取られている。
第80回ベネチア国際映画祭は、審査員長に「ラ・ラ・ランド」や「バビロン」のデイミアン・チャゼル監督、昨年度の同映画祭で銀獅子賞と新人監督賞を受賞した「サントメール ある被告」のアリス・ディオップ監督、マーティン・スコセッシが製作総指揮を務めた「チャンブラにて」のジョナス・カルピニャーノ監督を迎え、現地時間8月30日~9月9日に開催される。「ほかげ」は、11月25日からユーロスペースほか全国公開。
こうしてまた、最古の映画祭に呼んでいただけること、たいへん光栄に思います。
オリゾンティ部門は、これまで作った何本もの作品が上映された、馴染みのあるセクション。
肩の力を抜いて、楽しく参加させていただきたいと思います。
そして、終戦後の片隅に生きる人々の祈りが、ヴェネチアの皆さんにも届くことを願っています。
「ほかげ」が評価され、個人的には初めてのヴェネチア映画祭への参加がこの作品であることを心から嬉しく思います。
ヴェネチアの日差しと、島なみの揺らぎを楽しみにしています。
今回、塚本監督の映画に参加できて本当に嬉しかったです。趣里さんや未來さん、また凄い俳優さん達とご一緒できてたくさん勉強させて頂きました。
ヴェネチア国際映画祭に参加させて頂くことも嬉しく思います。緊張もしますが楽しみにしています。
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