ケイト・ブランシェットの圧倒的怪演! 「TAR ター」セリフなしで挑む冒頭4分映像公開
2023年5月12日 18:00
トッド・フィールド監督が16年ぶりに手がけた長編作品で、ケイト・ブランシェット主演作「TAR ター」。天才的な才能を持つ指揮者、リディア・ターに扮したブランシェットの“怪演”は「ケイト・ブランシェット史上最高傑作」と評され、ゴールデングローブ賞は4度目の受賞、べネチア国際映画祭女優賞、全米・NY・LAの批評家協会賞と名だたる賞を独占している。このほど、ブランシェットの圧倒的演技の一部が垣間見える冒頭映像が公開された。
公開された映像は、司会者によって語られるターの辿ってきたこれまでの輝かしいキャリアと同時に、天才でストイック、そして傲慢で繊細というキャラクターの姿を映し出したもの。講演前の神経質な態度、権威ある音楽家たちのレコードジャケットを踏みつける一方で、そこに写された指揮者に憧れ、そして対抗するかのように、同じデザインを模したスーツをオーダーメイドする。そんな複雑な主人公の内面を、ブランシェットが、その佇まいと仕草のみで表現し切った圧巻の冒頭シーンだ。
なお、ケイトが劇中で纏う衣装も既に海外で話題となっているが、担当したのは、2021年、ディズニー映画「ムーラン」でアカデミー賞衣装デザイン賞にノミネートされたビナ・デグレによるもの。
「インスピレーションを受けたのは主に男性指揮者。リディアの人生観やキャリアの築き方、つまり、何もないところからすべてを手に入れるまでの道のりは、とても男性的だから」「指揮者が指揮をしているときに、光の反射で音楽家を刺激することがないようにターはアクセサリーに興味がない」など、ターの人物像を際立つたせるために採用したファッション面でのキーワードを明かしている。
5月12日から、TOHOシネマズ日比谷ほか全国公開。