【「デヴィッド・ボウイ ムーンエイジ・デイドリーム」評論】正真正銘の「アーティスト」であり「スーパースター」だったことが伝わってくる
2023年3月26日 14:00

デビッド・ボウイ財団が初めて公認したドキュメンタリーということで、大変楽しみにしていました。結果から言えば、この映画は想像のはるか斜め上を飛んで行きました。「こんなドキュメンタリー、これまでに見たことないわ」って心から言い切れます。
とにかく、映像が驚くほど色彩豊かでゴージャス。そしてグラマラス。それもそのはず、映画に登場するデビッド・ボウイのライブステージやパフォーマンスの演出が、元々ゴージャスなんです。しかもこれまで見たことのないフッテージが多く、新鮮な驚きと賞賛「うわー、カッコいい」の連続です。
この映画には、新たに撮り下ろしたフッテージはありません。財団が保管する、デビッド・ボウイに関する厖大な映像フッテージと音声ソースを編集して再構築したものです。今作の監督はブレット・モーゲン。ローリングストーンズやカート・コバーンのドキュメンタリーも撮っています。
とにかく貴重な映像ばかりです。「グラムロック」とカテゴライズされていた「ジギー・スターダスト」の頃のステージや、ベルリンに住んでブライアン・イーノとともに作った「ロウ」「ヒーローズ」などのベルリン3部作の時代のフッテージ、そして日本に滞在した時のスナップショット。2017年に東京で開催された回顧展「DAVID BOWIE is」でも見ることができなかった、若き日のデビッド・ボウイの貴重な姿が溢れています。
日本では「戦場のメリークリスマス」が断トツで有名でしょう。デビッド・ボウイの共演相手は、ビートたけしと坂本龍一です。今さらながら、凄い面子の組み合わせでした。「戦メリ」効果もあって、ボウイが単なるミュージシャンではなく、演技や絵画、彫刻などでも才能を発揮した、正真正銘の「アーティスト」であり「スーパースター」だったということが、全編から否応なしに伝わってきます。
インターネットの時代になった今、人々の興味は分散する一方なので、デビッド・ボウイ級のスーパースターが出現することは難しいと思います。「他人を喜ばせるのが苦手だった。自分の好きな物に、みんなを巻き込んでいくのが好きだった」という趣旨の台詞が印象的でした。
そんなスーパースターの、裏表のない実像に迫った珠玉の逸品。ライブパフォーマンスのシークエンスが大迫力で叙情豊かなので、是非、IMAXやDOLBYシネマなどのラージフォーマットでご覧いたくことをお勧めします。
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