まさにモンスターパニック好き感涙必至の素敵映画「キラーカブトガニ」&キラー映画紹介!【人間食べ食べカエルのホラー映画コラム】
2023年1月13日 22:00
全身が硬い甲殻に覆われ、フォルムはまるで装甲車のよう。全身がロマンの塊みたいな素敵生物カブトガニ。思えばこれまでモンスターのモチーフにこそなれど、意外にもそれそのものが襲ってくる映画は作られたことが無かった。こんなに人襲い映えする見た目なのに!しかし2023年、ついに満を持して、カブトガニが大暴れする映画が日本に上陸する!! それが「キラーカブトガニ」である!!
本作はタイトル通り、カブトガニが街を襲うというドシンプルな内容だ。舞台となる海辺の町は、一見普通の何もない場所だが、実はかつて廃原子炉があった。ここから放射能が漏れて周辺にいたカブトガニが突然変異して凶暴化!という、親の顔より見たような王道のストーリーが展開する。放射能×突然変異=巨大化&凶暴化!という鉄壁の方程式は令和の時代になっても不変なのだ。この手の作品としては、古くは1954年に作られた「放射能X」などがあるが、本作はそれ直系というよりも、「放射能X」に影響を受けて作られた80年代くらいのクリーチャーパニックや、更にその影響を受けた00年代の作品群にインスパイアされた作品という感じだ。
また、本作は一発オチではなく、非常に多角的な楽しさに満ちている。カブトガニが登場しない場面でも魅力的なキャラクターたちが話を引っ張り、退屈することがない。そのあたりの話も書いていると字数が足りなくなるので割愛するとして、ここでは肝心要のカブトガニの活躍ぶりについて紹介したい。
カブトガニたちはかなりの戦闘力を持っている。冒頭から愚かなカップルを体裏面の鋭い牙でズタボロに切り裂き、見るも無残な損壊死体へと様変わりさせる。後半になるといよいよ街に進行。狂ったルンバみたいに高速移動して街を乗っ取り、フェイスハガーよろしく人に飛び掛かって容赦なく命を奪う。そして、グレムリンも真っ青なバーでの大暴れなど好き放題するのだが、それだけにとどまらない。なんとこのカブトガニ、形態変化もするのだ!
通常時のフォルムから人間大に成長し、驚異の2足歩行を披露! カブトガニマンの誕生である! 町のあっちでは普通サイズのカブトガニが這い回り、こっちではカブトガニマンたちが巨大はさみで人間を乱切りする。これぞ地獄絵図といった感じで、血しぶき量もゴアも満足できること請け合い。さらにそれだけにとどまらず、もっと凄い展開も待ち受けている。この映画、カブトガニで出来ることを全部やろうとしている! どこを切り取っても面白く、まさにモンスターパニック好き感涙必至の素敵映画に仕上がっている。お世辞抜きに、「スパイダー・パニック!」や「スタング 人喰い巨大蜂の襲来」に続く名作だと思います。
本作に至るまで、これまで「キラー〇〇」シリーズは大量に作られてきた。今もその流れは途切れることが無い。最後に少しだけキラー映画を紹介しよう。まずは「キラーメイズ」だ。この映画には、人を飲み込む摩訶不思議な殺人段ボール製のキラー迷路が登場。中に迷い込んだ人を襲う様々なトラップが全部段ボールで作られており、中をうろつく処刑人も段ボールマスクという徹底ぶりが素晴らしい。
「キラーソファ」という作品では、その名の通り人を殺すソファの恐怖が描かれる。やっていることの凶悪さに似合わず、その見た目はすごくキュート。思わず抱きしめたくなるつぶらな瞳をしているのだ。どこかドーモ君を思わせる愛らしさがたまらない一作である。
今年はウサギ年ということで、ウサギが人を襲う「バニー・ザ・キラー」も紹介しておこう。この映画には、下半身が凄まじく肥大し、性欲の向くまま相手を襲う最低極まりない殺人ウサギが登場!あのフォルムで彷徨い歩く姿は、しばらく忘れられないインパクトがある。
と、こんな感じで少し例を挙げただけでも、この手の映画には魑魅魍魎が潜んでいることが分かる。星の数ほどある無数のキラー〇〇が、まだまだ貴方を待ち受けている。そんな中でも、「キラーカブトガニ」はかなり面白く、初心者でも見やすいので、この無間地獄にも近い超巨大な鉱脈の入り口案内人になってくれるだろう。2023年のスタートを、このカブトガニ大騒ぎ映画で飾り、そのまま「キラー〇〇」を深堀りする年にするのもいいかもしれない。修羅の道になるだろうが、やってみる価値はあると思う。
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