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「パパを愛したことは?」「私の人生を返して」 “5人の悪魔”を写したアートポスター6種&著名人のコメント披露

2022年11月8日 09:00

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枝優花監督、「OKAMOTO’S」オカモトコウキ、乙一、柚木麻子らが絶賛
枝優花監督、「OKAMOTO’S」オカモトコウキ、乙一、柚木麻子らが絶賛
(C)2021 F Comme Film - Trois Brigands Productions - Le Pacte - Wild Bunch International - Auvergne-Rhone- Alpes Cinema - Division

香りの能力でタイムリープする少女と家族を描いたスリラー「ファイブ・デビルズ」から、“5人の悪魔”を写したアートポスター6種が公開。あわせて、枝優花監督、「OKAMOTO’S」のオカモトコウキ、作家の乙一柚木麻子ら著名人からのコメントも披露された。

本作は、ジャック・オーディアールの「パリ13区」など、フランスの巨匠たちの脚本を手がけてきた新鋭レア・ミシウスの長編第2作。「アデル、ブルーは熱い色」のアデル・エグザルコプロスが主演を務めた。第75回カンヌ国際映画祭監督週間で、クィア・パルムに選出されている。

画像2(C)2021 F Comme Film - Trois Brigands Productions - Le Pacte - Wild Bunch International - Auvergne-Rhone- Alpes Cinema - Division
画像3(C)2021 F Comme Film - Trois Brigands Productions - Le Pacte - Wild Bunch International - Auvergne-Rhone- Alpes Cinema - Division

フランスの山々に囲まれた村ファイブ・デビルズに住み、嗅覚に不思議な力を持つヴィッキー(サリー・ドラメ)は、こっそり母ジョアンヌ(エグザルコプロス)の香りを集めている。そんな彼女の前に突然、謎の叔母ジュリア(スワラ・エマティ)が現れる。その出来事をきっかけに、彼女のさらなる香りの能力が目覚め、自分が生まれる前の、母と叔母の封じられた過去へとタイムリープしていく。やがてそれは、家族の運命を変える予期せぬ結末へと向かっていく。

画像4(C)2021 F Comme Film - Trois Brigands Productions - Le Pacte - Wild Bunch International - Auvergne-Rhone- Alpes Cinema - Division
画像5(C)2021 F Comme Film - Trois Brigands Productions - Le Pacte - Wild Bunch International - Auvergne-Rhone- Alpes Cinema - Division

一部劇場とウェブ限定のアートポスター6種では、架空の村ファイブ・デビルズに住む“5人の悪魔”の心の声が浮かび上がる。「生まれる前から私を愛してた?」「パパを愛したことは?」と、タイムリープを経て、大好きな母ジョアンヌへの疑念が生まれていくヴィッキー。「私の人生を返して」という言葉とともに、青い舌を出した、恐ろしげな姿のジョアンヌの同僚ナディーヌ(ダフネ・パタキア)。さらに、ジョアンヌが夫ジミー(ムスタファ・ムベング)に叫んでいるかのような衝撃的なカットや、「今夜永遠がはじまる」と書かれ、ジョアンヌとジュリアが見つめ合う美しいカットも確認できる。愛し合っているはずの夫婦の間に一体何があったのか、そして、ジョアンヌとジュリアの関係とは――予想不可能な展開を連想させるビジュアルに仕上がった。

画像6(C)2021 F Comme Film - Trois Brigands Productions - Le Pacte - Wild Bunch International - Auvergne-Rhone- Alpes Cinema - Division
画像7(C)2021 F Comme Film - Trois Brigands Productions - Le Pacte - Wild Bunch International - Auvergne-Rhone- Alpes Cinema - Division

ファイブ・デビルズ」は、11月18日から東京のヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館、アップリンク吉祥寺ほかで全国公開。著名人のコメントは、以下の通り。


■宇野維正(映画ジャーナリスト)
 「パリ13区」「TITANE チタン」「彼女のいない部屋」「秘密の森の、その向こう」「アテナ」。

映画の最前線を切り拓く作品が続出した「フランス映画の当たり年」を締めくくる一本。

スリラーとホラーとラブストーリーを調合した鮮烈な香りにすっかり眩惑された。


枝優花(映画監督・写真家)
 主人公がもつ能力は一見特殊であり奇妙に映るが、
 きっと人間誰しも内側に秘めた可能性や能力を持ち得ているはずだ。
 それらを封じ込める蓋となるものが、社会性や規範だろう。
 しかしひとたびそれが外れた瞬間、
 人間は、物事の真理やこの世の愛に触れる大いなる何かになるのではないか。

■オカモトコウキ(「OKAMOTO’S」/ミュージシャン)
 謎が解けるほど、切なさは増していく。様々なジャンル感や要素が絡み合った新感覚作品ですが、結局はシンプルに愛の話だということが、この作品を傑作たらしめている。

乙一(作家)
 少女はいつも疑問だったのかもしれない。
 「なぜ自分は存在しているのだろう?」
 その探求心こそが、人を人として存在させている。
 子供の視点で綴られたこの映画は、まるで恐ろしい児童文学のようだ。

■児玉美月(映画執筆家)
 誰かが去ったあとにこの身を支配してくるのは、姿でもなく、声でもなく、匂いなのかもしれない。どれだけ障壁に阻まれようとたやすく離れられないこの映画の女と女もまた、きっとそうだったに違いない。

■松田青子(作家、翻訳家)
 切なくて、熱い。母という謎を探る少女の“旅”がたどり着く場所の柔らかさに歓喜した。あのカラオケシーンは胸に焼き付く。

山崎まどか(コラムニスト)
 鋭い嗅覚と強い意志で、少女は運命を覆す方法を見つけ出す。
 魔女の系譜にある女たちはこんな風にあらゆる手段を使って
 自分がどうしても欲しいものを守り抜くものなのだろう。

柚木麻子(小説家)
 香りが時間とともに変化するように、物語のジャンルがどんどん切り替わっていく未知の映像体験。トップノートはホラー、ミドルノートはタイムリープ、ラストノートは……?? その余韻は、力強く、あまりに豊か。

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