ファイブ・デビルズ

劇場公開日:

ファイブ・デビルズ

解説

「パリ13区」「イスマエルの亡霊たち」などの脚本を手がけたフランスの新鋭レア・ミシウスが、監督デビュー作「アヴァ」に続いて撮りあげた長編第2作。

香りの能力を持つ少女が母の封じられた記憶に飛び込んでいく姿を、恐ろしくも美しい映像で描き出す。嗅覚に不思議な能力を持つ少女ヴィッキーは、大好きな母ジョアンヌの香りをこっそり集めている。ある日、謎めいた叔母ジュリアが現れたことをきっかけに、ヴィッキーのさらなる能力が開花。ヴィッキーは自分が生まれる前の母と叔母の過去にタイムリープしてしまう。

「アデル、ブルーは熱い色」のアデル・エグザルコプロスが主演を務め、秘密を抱える母ジョアンヌを演じた。

2021年製作/96分/G/フランス
原題:Les cinq diables
劇場公開日:2022年11月18日

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(C)2021 F Comme Film - Trois Brigands Productions - Le Pacte - Wild Bunch International - Auvergne-Rhone- Alpes Cinéma - Division

映画レビュー

4.0タイムリープ+同性愛の意欲作だが、要素過多の印象が惜しい

2022年11月27日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

悲しい

知的

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高森 郁哉

4.0不穏で意味深な展開が観るものを惹きつける

2022年10月31日
PCから投稿

不穏な空気を宿しながら観る者をいざなう作品だ。それは序盤、なんら問題を抱えている様子のない母娘のプールでのやりとりから始まるものの、そこに続く日常描写の中で、そこはかとなく少女の特異な能力について明かされるのが面白いところ。それは何らSF的な派手さはないし、何かが光り輝いたり仰々しく蓋が開くような仕掛けもない。ただ「細かな香りを嗅ぎ分けることができる」という極めて地味な能力を起点として、そこからさらに、香りで気を失うことで過去へとトリップするという序破急の「破」の展開が生まれる。監督2作目となる脚本家出身のレア・ミシウスは、こういった描写を非常にナチュラルに盛り込みながら、いったいこの先に何が待ち構えるのか、観客を引きつけるのが実にうまい。母の過去の傷跡と、幼い娘の心に寄り添いながら、一筋縄ではいかない愛の形を多面的に組み合わせようとする趣向にも魅せられた。これからも注目したい才能である。

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牛津厚信

3.0娘としてはたまりません。

2023年7月12日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

父母と叔母の三角関係を、娘視点で描く愛憎劇。

愛憎劇・・・しかも、かなりドロドロとしたものを描いた作品です。
そんな物語にタイムリープを絡め、娘視点にすることでサスペンス色も加えて、マイルドに見せる・・・そんな作品です。

それにしても、大人達の行動が全てあり得なくて驚きます。
特に父親。なんか悲劇的な役回りを演じているようにみえて、一番あり得ない行動をとっているのはこの人のような・・・

サスペンス色はありますが、娘と鑑賞者以外は何が起きたか知っている・・・このような設定は個人的にあまり好きではなく、評価を上げることは出来ませんでした。

私的評価は少し厳しめです。

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よし

4.0どこでもアデルらしい

2023年6月12日
PCから投稿

アデルがでてたので見た。
母親の遍歴をユニークな方法で可視化する娘視点の奇譚。SFにはモノにさわると来歴が見えるサイコメトラーという能力があるが、ヴィッキーは対象の人物に関連した匂いをかぐと過去へリープする。無類の独創性だった。

主人公ジョアンヌ(アデル)は結婚してヴィッキーを生んでいるが旦那の妹ジュリアと同性愛関係にあった。ジュリアは幻視に悩まされていて、周囲からは(頭が)おかしいと思われている。幻視対象はヴィッキーであり、構造はよく解らないが合意しうる説得力があった。分類としてはファンタジーだが肌感はリアルな愛憎劇になっている。

核となる事件のあとの平穏な時勢から話がはじまり、ヴィッキーが匂いをかぐたびに、顛末が見えてくることで倒叙していく。
Léa Mysiusという女性監督で語り口も色使いも音使いもばつぐんにセンスがよかった。

ウィキペディアに『2022年に開催された第75回カンヌ国際映画祭の監督週間部門で上映され、クィア・パルムに選出された。』とあった。

クィア・パルムとはLGBTやクィア(性的アウトサイダー全般)をテーマにした映画に与えられる賞だそうだ。

個人的に映画に使われるクィア値には懐疑心をもっている。クィア値に加点するとなれば、男女の物語では0だったものが男男(あるいは女女)の物語ではプラス勘定になってしまう。欺瞞ではなかろうか。クィア・パルムなんて賞設定自体が欺瞞だと思う。

そういう付加価値判断があるから、彼らが本気で編むときは、みたいなエセLGBT映画がつくられちまうんだ。LGBTがなんだってんだ、あんたが女をすきだろうと男をすきだろうと、じぶんのことを女だと思っていようが男だと思っていようが、知るもんか。──って思いませんか。

ちなみにこの映画には釣りのクィア値はない。それはアデルが演じているからだし、自身がそうだったりクィアが日常に遍在している人たちがつくっているからだと思う。

アデルは演技の気配がなかった。ケシシュの映画でなくてもそうなんだと思う。少しぼーっとしているときの半開きの口から齧歯類のように前歯がちょっとだけのぞいている自然で動物っぽい表情!

なおタイトルの意味はわからなかったw。

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津次郎
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