役所広司、俳優人生は「運がいい」 公開延期乗り越えた「峠 最後のサムライ」ついに公開
2022年6月18日 13:00
コロナ禍の影響で3回の公開延期を乗り越えた時代劇「峠 最後のサムライ」の公開記念舞台挨拶が6月18日、東京・丸の内ピカデリーで行われ、主演の役所広司をはじめ、共演する松たか子、香川京子、田中泯、榎木孝明、AKIRA、小泉堯史監督が登壇した。
幕末の風雲児と呼ばれた越後長岡藩家老・河井継之助を描き、累計発行部数386万部を超える司馬遼太郎氏のベストセラー小説を映画化。諸国への遊学で培った先見性とグローバルな視野を発揮し、斬新な藩政改革を次々に実行した藩士・継之助(役所)が、倒幕へと傾く時流に翻ろうされていく。2018年、長岡を中心に全編新潟ロケが敢行された。
ついに劇場公開にこぎつけ、役所は「とても緊張しています」と神妙な面持ち。役柄については「戦争を避けたいと思っていたが、結果的に戦争の道に突き進むことになった」と語り、「それがどうしてなのか。そこが映画の肝だと思いますし、僕ら21世紀を生きる人間に、日本人として、人間として、美しい生き方とは何かを教えてくれている」と見どころを熱弁。「実践できるかわかりませんが、河井継之助の思いをしっかり受け止めたい」と思いを新たにした。
継之助の魅力を問われると、「ほとんど家にはいなかったが、妻には、そばにいてくれるだけで幸せと思わせる。そういう関係性を築いた継之助は、男として魅力的だったと思う」と持論。継之助の妻・おすがを演じた松は、役所の発言にうなずきながら「とても輝いた目で、ニコッとされると、何かこの人のためにしてあげたくなる。そんな魅力がありますね。目がチャーミングで、吸引力もすごい」とべた褒めだった。
香川は継之助の母・お貞、田中は継之助の父・河井代右衛門を、それぞれ演じており「自由な生き方をし、藩だけではなく、日本のために生きた人物。幅広い考え方を持っていたのも魅力」(香川)、「お父さん役ということで、やや不服ですが(笑)、世界への好奇心を行動に移した姿は、嫉妬するほどすてき。代わってほしいくらい」(田中)と魅力を語った。
長岡藩士で継之助の幼馴染・川島億次郎を演じる榎木は、「継之助という人物の正当な評価がやっと広まるのがうれしい」。また、同世代の役所について「以前、『いい役が続いているね』と伝えたら、『おれは運がいいだけ』って(笑)。でも、運を引き寄せるのも実力」と語ると、当の役所は「僕、本当に運がいいんです。いつ運が尽きるかドキドキしながら生きている」とおどけて見せた。
AKIRAは長岡藩で軍事掛の山本帯刀を演じ、「初めての小泉組はすべてが貴重な体験で、学びの機会だった」と感謝を示し、「混沌とした世の中に必要なメッセージが詰め込まれている」と作品を絶賛。小泉監督は「やっと僕の手を離れて、作品を届けられる」と安どの表情を浮かべ、「映画を見て、河井継之助を思い出してくれさえすれば、きっと皆さんの心に生きると思う」としみじみ語っていた。
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