ホアキン・フェニックス×マイク・ミルズ監督×A24「カモン カモン」4月公開 甥との想定外で愛おしい日々を描く
2022年1月13日 12:00
ホアキン・フェニックスが主演し、マイク・ミルズ(「人生はビギナーズ」)が監督と脚本を担ったA24製作映画「C’MON C’MON(原題)」が、「カモン カモン」の邦題で、4月に公開されることがわかった。米ニューヨークで暮らすラジオジャーナリストのジョニーと、9歳の甥ジェシーの想定外の共同生活をあたたかく描き出す。
「ジョーカー」で映画賞を総なめにし、第92回アカデミー主演男優賞を獲得した名優フェニックスが次なる主演作として選んだのは、ジョニーと甥ジェシーが少しずつ距離を縮めていく愛おしい日々を描いたヒューマンドラマ。子どもに振り回されるキャラクターを軽やかに演じており、ジェシーに扮する新星ウッディ・ノーマンと、ほほ笑ましい掛け合いを見せる。フェニックスは本作で、「ムーンライト」「レディ・バード」などで知られる気鋭のスタジオ・A24と、「人生はビギナーズ」「20センチュリー・ウーマン」など身近にいる大切な人をテーマに物語を紡ぐミルズ監督と初タッグを組んだ。
ミルズ監督は、自身の子どもをお風呂にいれている時にストーリーの着想を得たという。劇中には、フェニックスが聞き手として、アメリカ各地の子どもたちにインタビューを行う映像も。子どもたちが、「君を幸せにするものは?」「未来に希望を持ってる?」などの問いに自分の言葉で答えるさまが切り取られており、ミルズ監督が未来に目を向けた物語であることが伝わってくる。2021年のナショナル・ボード・オブ・レビュー賞のインディペンデント映画トップ10に選ばれたほか、タイム誌やバニティ・フェア誌などの有力誌が年間TOP10映画に選出し、オバマ元米大統領が選ぶベストムービーにも挙げられており、オスカーノミネートへも期待が高まる。
シングルライフを送るラジオジャーナリストのジョニーは、ロサンゼルスに住む妹から頼まれ、甥ジェシーの面倒を数日間見ることになる。妹の家で突然始まった共同生活は戸惑いの連続で、好奇心旺盛で少し風変わりなジェシーは、ジョニーと母のぎこちない兄妹関係や独身でいる理由、自身の父の病気に関する疑問をストレートに投げかけ、ジョニーを困らせる。その一方で、ジョニーの仕事や録音機材に興味を示し、ふたりは次第に歩み寄っていく。仕事でニューヨークに戻ることになったジョニーは、ジェシーを連れて行くことを決めるが……。
あわせて、ジョニーとジェシーをとらえた日本版ビジュアル3点もお披露目。グラフィックデザイナー出身のミルズ監督は、クランクアップの日に自由にふざけあって撮影したといい、「長い時間一緒にいたから、俳優同士としても、友だち同士としてもとても親しくなっていて、カメラの前で一緒になる最後のひと時となったこのポスター撮影で、『さよなら』という意味合いも込めて、ふたりの関係性がとてもよく現れていると思う」と明かす。ふたりの心が近付いていく瞬間を写した「君の話を聞かせて」、子どもらしく跳びはねるジェシーを見つめるジョニーの複雑な心境が伝わる「大人も子供もどっちもどっち」、そして遊び疲れたように横たわるジェシーの上にジョニーが腰かける「大丈夫じゃなくても、大丈夫」という、それぞれメッセージがこめられたビジュアル3種が完成した。
「カモン カモン」は、「女王陛下のお気に入り」で第91回アカデミー撮影賞にノミネートされたロビー・ライアンがモノクロームの撮影を手がけ、ロックバンド「ザ・ナショナル」のアーロン・デスナーとブライス・デスナーがサウンドトラックを担当。4月に東京・TOHOシネマズ日比谷ほか全国で公開される。日本版ビジュアルに寄せたミルズ監督のコメント(全文)は、以下の通り。
ポスターはストーリーの大きさを伝えるために3枚用意した。特写は、撮影監督のロビー・ライアンによるもの。ニューオリンズでのクランクアップの日に撮影したんだ。僕がやりたかったのは、真っ白なバックで、とてもクラシックでシンプルなレベル、リチャード・アベドンの写真のようなイメージ。前の夜に打ち上げパーティがあって、次の朝のポスター撮影は、ホアキン、ウディ、ロビー、僕だけでやったんだけど、ただ自由にふざけあって撮影した。僕がアイディアを出して、ホアキンとウディが勝手に取り入れて遊ぶ。この時までにとても長い時間一緒にいたから、ホアキンとウディは俳優同士としても、友だち同士としてもとても親しくなっていて、カメラの前で一緒になる最後のひと時となったこのポスター撮影で、「さよなら」という意味合いも込めて、ふたりの関係性がとてもよく現れていると思う。日本版ポスターも最高だね! ワンダフル! 何枚か送ってほしいよ!
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