北米興行界、21年も完全復活ならず 総興収は19年比60%ダウン
2022年1月12日 09:00

2021年の興行界が新型コロナウイルスの影響を受け、北米総興収が45億ドルにとどまったと、米ハリウッド・レポーターが報じている。
米メディア調査会社のコムスコアによれば、アメリカとカナダの総興収は、過去最低となった20年の23億ドルからは約101%アップしているものの、新型コロナウイルス感染拡大前の19年の114億ドルと比較すると約60%ダウン。完全復活からはほど遠い状況だ。
21年春まで北米のほぼすべての映画館が閉鎖されていたことに加えて、年配層やワクチン接種ができない子どもを抱えるファミリー層が映画館を敬遠。同年秋から5歳以上の子どものワクチン接種が可能となり、ようやく客足が戻りはじめたときに、変異種のオミクロン株の流行に見舞われた。
ただし、18~34歳の観客層、特に男性は映画鑑賞に積極的で、スーパーヒーロー映画やアクション映画、ホラー映画の興収アップの要因となった。その一方で、「ウエスト・サイド・ストーリー」や「最後の決闘裁判」といった映画は軒並み惨敗している。
21年最大のヒットは、北米総興収6億6800万ドルを突破した「スパイダーマン ノー・ウェイ・ホーム」で、「シャン・チー テン・リングスの伝説」(2億2450万ドル)、「ヴェノム レット・ゼア・ビー・カーネイジ」(2億1250万ドル)、「ブラック・ウィドウ」(1億8370万ドル)、「ワイルドスピード ジェットブレイク」(1億8370万ドル)が続いている。

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