「メタモルフォーゼの縁側」芦田愛菜×宮本信子、58歳差の親友役で10年ぶりに共演! BLが繋ぐ女子高校生と老婦人の友情を描く
2021年11月25日 06:00
鶴谷香央理氏の傑作漫画を実写映画化する「メタモルフォーゼの縁側」のメインキャストが発表された。芦田愛菜と宮本信子が、年の差58歳の親友役を演じる。
原作は、ボーイズ・ラブ(BL)が繋いだ17歳の女子高校生と75歳の老婦人の友情と挑戦を描いた物語。2017年に連載が始まって以降じわじわと話題を呼び、「このマンガがすごい!」「文化庁メディア芸術祭 マンガ部門」など数々の賞を受賞した。
主人公は、人付き合いが苦手な女子高校生・佐山うららと、夫に先立たれ孤独に暮らす75歳のおばあちゃん・市野井雪。うららは、ひとりこっそりとBL漫画を読むことが毎日の楽しみ。一方、雪はきれいな表紙に惹かれて購入した漫画がBLだったことをきっかけにすっかりBLに魅了される。
友達も彼氏もいないBLだけが心の支えのうららと、ひとりぼっちで過ぎ去る時間に寂しさを感じる雪。年齢も立場も肩書きも全く違うけれど、BLをきっかけに出会い、一緒に漫画を読んで、笑って、泣いて、時には激論を交わし、58歳差の友情を育んでいく。
うらら役の芦田と雪役の宮本は、2011年公開の「阪急電車 片道15分の奇跡」で孫と祖母役を演じて以来、10年ぶり二度目の共演。同作で芦田は第54回ブルーリボン賞新人賞を史上最年少で受賞し、宮本は日本アカデミー賞優秀助演女優賞に輝いた。
芦田は撮影を振り返り、「(宮本と)一緒にお芝居をさせていただいて、うららの気持ちをスッと引き出していただいたような気がします」とコメント。対して宮本は、「愛菜さんとは10年前、おばあさんと孫として共演しました。あの頃は私の手の中に小さな手がスッポリ入ったんです」と当時を懐かしんだ。
撮影はすでに終了しており、「青くて痛くて脆い」の狩山俊輔監督がメガホンをとった。脚本は、NHK連続テレビ小説「ひよっこ」「ちゅらさん」や映画「阪急電車 片道15分の奇跡」「8年越しの花嫁 奇跡の実話」など数々の名作を手掛けた岡田惠和が担当した。
「メタモルフォーゼの縁側」は、2022年初夏に全国公開。芦田と宮本、原作者の鶴谷氏のコメント全文は以下の通り。
オファーを頂いたときに原作を読ませていただきました。読めば読むほどあったかくて元気になるような、愛おしくて抱きしめたくなるような作品だと思いました。
宮本さんとは10年前は孫役として共演させていただき、今回はお友達役として再びご一緒できてとても嬉しかったです。
宮本さんはご自身が納得いくまで台詞を合わせたり、現場を動かれている姿が印象的で、一緒にお芝居をさせていただくと私自身も頭で考えるのではなく自然に体が動いていき、うららの気持ちをスッと引き出していただいたような気がします。
最初にお話しを頂いたとき、まず「“BL”とは何のことですか?」と質問させて頂きました。
原作を読ませていただき、鶴谷さんの絵があたたかくて、やさしくて、素敵でした! 隅々までいいんですもの。
雪さんも魅力的な人物なので、岡田さんが書かれた台詞と共に、少しでも雪さんに近づけたらと思いました。
お相手の愛菜さんとは10年前、おばあさんと孫として共演しました。あの頃は私の手の中に小さな手がスッポリ入ったんです。今回の共演は嬉しく楽しみにしておりました。
初めて企画書をいただいた時は、嬉しくてしばらく鞄に入れていました。
プロット、台本といただくうちに、映画というのは、大勢の人のその場の工夫によって組み上げられ、変化していくものだと体感することができました。
私が垣間見たその過程は、山あり谷ありの中でも誠実で、ひとつひとつが輝いていて、映画への憧れが大きくなるばかりでした。
最後にどんな作品ができあがるのか、今から本当に楽しみです。
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