【インタビュー】金子大地×醍醐虎汰朗 近未来を描くHuluオリジナルの野心作「未来世紀SHIBUYA」での挑戦
2021年11月24日 13:00

「猿楽町で会いましょう」、「サマーフィルムにのって」という今年、ミニシアター界隈をざわつかせた2本の映画が公開されたのに加え、野田秀樹作の名作舞台「パンドラの鐘」にも出演、さらに三谷幸喜の手による来年のNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」への参加も決まるなど話題作への出演が続く金子大地。
そして、新海誠監督の「天気の子」の主人公・森嶋帆高の声を担当し一気に注目を浴び、来年上演される舞台版「千と千尋の神隠し」ではハク役を務めるなど、こちらも“ネクストブレイク”の呼び声の高い醍醐虎汰朗。
そんな新世代の実力派の2人が、いまから15年後の2036年の渋谷を舞台に、動画配信者として暴れ回るという、全く新しいタイプのフェイクドキュメンタリー作品「未来世紀SHIBUYA」がHuluにて独占配信される。不安と疑問から始まり、出演した彼らでさえ戸惑いを覚えたという撮影、そして台本からは「想像できなかった」と口を揃える本作の驚愕の仕上がりとは――?(取材・文:黒豆直樹)
(C)HJホールディングス現代よりもさらに格差が拡大した2036年のシブヤ。孤児であるミツル(金子)とカケル(醍醐)は<正義マン>という名で動画配信者WeTuberとして活動し、一攫千金を目指している。そんな彼らの元には様々な事情を抱えた人々から依頼が届き、2人は動画を撮影しながら探偵のようにこうした依頼やトラブルの解決を請け負っていくのだが…。
“日本版「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」”と話題を呼んだ「ノロイ」(2005年)をはじめ、フェイクドキュメンタリーの名手として知られる白石晃士監督による本作は、あくまでも<正義マン>による動画配信という形式で展開。その中で「記憶の再生」や「移植」、「AIとの恋愛」など、15年後に本当にあってもおかしくないツールやシチュエーション、背筋が少しだけゾッとするような近未来の姿が描き出される。
(C)HJホールディングス最初にオファーを受け、あくまでも文字情報として本作の物語に触れた際は、金子も醍醐もそこで描かれる近未来の姿がイメージできなかったという。

そんな“カッコいい”近未来が描かれる一方で、本作では半ばスラムと化した渋谷の界隈、“持てる者”と“持たざる者”の姿など、現代よりもさらに進んだ格差や断絶が随所に描かれる。そもそも、ミツルもカケルも親も学歴も金もない孤児であり、その境遇から抜け出すためにWeTuberとして活動しているのだ。そんな様々な“背景”を抱えた主人公のコンビを金子と醍醐はどのように捉え、表現したのだろうか?

金子と醍醐の実年齢差は4歳。劇中でも取材の場でも、“兄弟”のような仲の良さを感じさせる。改めて互いの印象を尋ねると、2人とも、現場で垣間見た互いの意外な素顔を嬉しそうに明かしてくれた。
そんな“相棒”からのほめ言葉のオンパレードに「照れますね」とはにかみつつ、醍醐は金子を「“お兄ちゃん”兼“友だち”」と親しみを込めて表現し、こう続ける。

金子は北海道出身で、一方の醍醐は東京出身。若者文化の中心地である渋谷を舞台にした本作だが、2人にとって渋谷とはどのような場所なのだろうか?
この取材の時点では全6話の本作はまだ全ては完成しておらず、白石監督が編集や様々な“仕掛け”を施しているという状況。誰よりも金子と醍醐自身が完成を楽しみにしていた。
(C)HJホールディングスドラマを超えた新たな映像表現の中で彼らがどのように躍動しているのか、完成を楽しみに待ちたい。
Huluオリジナル「未来世紀 SHIBUYA」(全6本)は11月26日からHuluで一挙独占配信。
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