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マーベル・スタジオ、スタン・リーほか原作者遺族を提訴 人気キャラクターの権利めぐり

2021年9月28日 11:30

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裁判の結果やいかに!?
裁判の結果やいかに!?
(C)2019 MARVEL

米ウォルト・ディズニー傘下のマーベル・スタジオが、「アベンジャーズ」シリーズに登場するアイアンマンやスパイダーマン、ドクター・ストレンジ、ソーらマーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)の人気キャラクターの権利保持を求め、スタン・リーをはじめとする原作者の遺族を提訴した。米バラエティなどが報じている。

ことの発端は8月、リーとのタッグでスパイダーマンとドクター・ストレンジのキャラクターを生み出したスティーブ・ディッコの遺族が、スパイダーマンのライセンス契約解約告知を裁判所に提出したことだった。米国著作権法では、一定の保護期間を過ぎた際に、原作者またはキャラクターの著作権を所有する出版社が、権利返還を求めることが出来ると定められており、それに従うと、1962年にマーベル・コミックに初登場したスパイダーマンのキャラクター著作権は、2023年6月をもって著作者であるディッコに返還されることになる。

ディッコの遺族に続き、ブラック・ウィドウの創作者ドン・リコ、キャプテン・マーベルとファルコンの創作者ジーン・コーラン、アイアンマンとホークアイの創作者ドン・ヘックの遺族、ソーやアントマン、アイアンマンの共同創作者で、スタン・リーの弟でもあるラリー・リーバーが一斉に同様の解約告知を提出。これを受け、マーベル・スタジオはそれら人気キャラクターの権利を保持すべく、提訴に踏み切らざるを得なくなった。

解約告知を提出した上記5人の弁護士を務めるマーク・トベロフは、各々が創出したキャラクターを使用した映画シリーズで莫大な利益を得たマーベル・スタジオは、遺族に収益を分配してしかるべきと主張。一方で、マーベル・スタジオ側の弁護団は、雇用主の命令により業務の一環で従業員が著作物を作成した場合、著作者である従業員個人ではなく雇用主が著作権者だとする「職務著作」の考えに基づき、「そもそもマーベル社が所有する著作権であり、著作者といえども解約の権利はない」と反論している。

マーベルによる今回の提訴は、あくまでも権利の保持を求めるもので、賠償金などを請求するものではない。しかし、敗訴すればマーベルキャラクターの独占権を手放し、著作者の遺族らと権利を共有しなければならないとあって、裁判の結果に注目が集まるのは間違いだろう。

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