菅野美穂「育児って毎日ギリギリ」 日々奮闘する母親役に共感
2021年5月28日 18:25

菅野美穂が5月28日、横浜・イオンシネマみなとみらいで行われた主演作「明日の食卓」の初日舞台挨拶に登壇した。「ジーン・ワルツ」(2011年)以来10年ぶりの映画主演で、2人の息子を育てる43歳のフリーライターを熱演。「育児って毎日ギリギリだから、綱渡りでちょいちょい落ちることも。そういう怒りはわかります」と日々奮闘する母親役に共感していた。
10歳になる“石橋ユウ”という名前の息子をもつ、職業も環境も異なる3人の母親が、些細なきっかけで、日常の歯車を狂わせてしまう姿を通して、不安定な状況に陥る彼女たちの直面する社会問題を問いかける。原作は椰月美智子氏の同名小説。現在休業中の上映予定館を除き、全国58スクリーンで封切られた。

主演作の封切りに、菅野は「無事に公開されるのかなという気持ちで過ごしてまいりましたが、こうして映画館で皆さまにお会いできてうれしい。劇場にお越しいただき、わたしも励まされた」と感謝とともに、安どの表情。「こういう状況で、物語のもつ力を改めて感じていますし、誰かの元気の素になればいいなという思いで、今日という日を待っておりました」と晴れやかな笑顔を見せ、「育児をしていて抱える日々のモヤモヤとか、孤独感を『自分だけじゃない』と思ってもらえる何かがあると思う」とアピールしていた。
舞台挨拶には菅野をはじめ、アルバイトを掛け持ちするシングルマザー役の高畑充希、年下の夫と優等生の息子に囲まれて暮らす専業主婦を演じる尾野真千子、共演する和田聰宏、大東駿介、藤原季節、瀬々敬久監督(「楽園」「糸」)が出席した。

瀬々監督は「理由なき休業要請をしやがり、ばかやろう」と都内の映画館に出された休業要請に憤りを示す一方で、「この出会いは逆にうれしい」と横浜での舞台挨拶に感謝の意。「映画は自由な発想で作られるもの。辛い状況でも、物語という宝物をプレゼントできる。今後も映画を応援してください!」と訴え、「この映画も辛い状況を扱っていますが、ツイッターで感想を書くときは、最後に『でも良かった』と付け足しておいてください」と話していた。
(C)2021「明日の食卓」製作委員会
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