ピーター・バラカン監修・作品選定の音楽映画祭「Peter Barakan’s Music Film Festival」7月開催
2021年5月21日 07:00
音楽評論家、ラジオDJとして活躍するピーター・バラカン氏が、監修・作品選定を担当した音楽映画祭「Peter Barakan’s Music Film Festival」が、7日2日~15日の2週間、角川シネマ有楽町で開催される。
上映作品には「奇妙な果実」歌唱シーンを含め、本邦初公開のライブ映像や知られざる逸話がふんだんに盛り込まれたビリー・ホリデイのドキュメンタリー「Billie ビリー」と、水俣病を記録した写真家ユージン・スミスが、50年代後半にニューヨークにあったロフトでセロニアス・モンクはじめ多くのジャズ・ミュージシャンを被写体としていたことを紹介する「ジャズ・ロフト」という初公開作2本がラインナップ。
そのほか、現在 Netflixで配信されているミシェル・オバマのドキュメンタリー映画「マイ・ストーリー(原題:Becoming)」の音楽を担当したジャズ・ミュージシャンのカマシ・ワシントンとバンド・メンバーにLAフィルを加えた16人編成のオーケストラを従えたライブ映像「カマシ・ワシントン『Becoming』ライブ」、1958年のニューポート・ジャズ・フェスティバルを撮影した「真夏の夜のジャズ 4K」といったジャズ関連作に、わずか27歳で逝去したエイミー・ワインハウスのドキュメンタリー「AMY エイミー」、音楽界のトップスターを影で支えたバックシンガーたちにスポットを当てた「バック・コーラスの歌姫(ディーバ)たち」、グリーンランドで植民地支配反対を訴え続けた先住民ロック・バンドのドキュメンタリー「サウンド・オブ・レボリューション グリーンランドの夜明け」など、アーティストにスポットを当てたドキュメントが並ぶ。
さらには、ニューヨークのサルサ界の大物バンド、ファニア・オール・スターズの72年のコンサート映像「Our latin Thing」、ネイティブ・アメリカンのミュージシャンがいかにアメリカのポピュラー音楽に影響を与えていたかを数々のインタビューと合わせて紹介した「ランブル 音楽界を揺るがしたインディアンたち」、太平洋とインド洋の島々の音楽文化を紹介した「大海原のソングライン」、宮古島に伝わる「古謡」と「神歌」を歌う現地の島人たちの映像を収めた「スケッチ・オブ・ミャーク」、60年代のロンドンを俳優マイケル・ケインが映像と音楽を使って紹介する「マイ・ジェネレーション ロンドンをぶっとばせ!」、70年代後半の「ロック・アゲインスト・レイシズム」が企画した大規模な「国民戦線」に向けての抵抗コンサートを描いた「白い暴動」、70年代のイングランド北部で人気を博したソウル音楽に合わせたダンス・シーンを描いた劇映画「ノーザン・ソウル」などジャンルを超えて、バラカン氏が本当に面白いと思った作品、計14本が上映される。
スケジュールやプログラム詳細は公式HP(https://pbmff.jp)で告知する。
何年か前からやりたいと話していた音楽映画祭がついに実現することになりました。音楽を題材としたドキュメンタリーもあり、コンサート映画もあり、音楽シーンを描いた劇映画もあり、しかも様々な時代とジャンルを網羅したライン・アップになっています。中には日本未公開の作品も、滅多に見る機会のないちょっと珍しい作品もあり、音楽ファン、映画ファン、共に喜んでいただけると思います。なかなか生の音楽を楽しめなくなっているこのコロナ禍で、大きなスクリーンで、いい音で、ぜひ体験してください。
フォトギャラリー
関連ニュース
映画.com注目特集をチェック
関連コンテンツをチェック
シネマ映画.comで今すぐ見る
父親と2人で過ごした夏休みを、20年後、その時の父親と同じ年齢になった娘の視点からつづり、当時は知らなかった父親の新たな一面を見いだしていく姿を描いたヒューマンドラマ。 11歳の夏休み、思春期のソフィは、離れて暮らす31歳の父親カラムとともにトルコのひなびたリゾート地にやってきた。まぶしい太陽の下、カラムが入手したビデオカメラを互いに向け合い、2人は親密な時間を過ごす。20年後、当時のカラムと同じ年齢になったソフィは、その時に撮影した懐かしい映像を振り返り、大好きだった父との記憶をよみがえらてゆく。 テレビドラマ「ノーマル・ピープル」でブレイクしたポール・メスカルが愛情深くも繊細な父親カラムを演じ、第95回アカデミー主演男優賞にノミネート。ソフィ役はオーディションで選ばれた新人フランキー・コリオ。監督・脚本はこれが長編デビューとなる、スコットランド出身の新星シャーロット・ウェルズ。
「苦役列車」「まなみ100%」の脚本や「れいこいるか」などの監督作で知られるいまおかしんじ監督が、突然体が入れ替わってしまった男女を主人公に、セックスもジェンダーも超えた恋の形をユーモラスにつづった奇想天外なラブストーリー。 39歳の小説家・辺見たかしと24歳の美容師・横澤サトミは、街で衝突して一緒に階段から転げ落ちたことをきっかけに、体が入れ替わってしまう。お互いになりきってそれぞれの生活を送り始める2人だったが、たかしの妻・由莉奈には別の男の影があり、レズビアンのサトミは同棲中の真紀から男の恋人ができたことを理由に別れを告げられる。たかしとサトミはお互いの人生を好転させるため、周囲の人々を巻き込みながら奮闘を続けるが……。 小説家たかしを小出恵介、たかしと体が入れ替わってしまう美容師サトミをグラビアアイドルの風吹ケイ、たかしの妻・由莉奈を新藤まなみ、たかしとサトミを見守るゲイのバー店主を田中幸太朗が演じた。
ギリシャ・クレタ島のリゾート地を舞台に、10代の少女たちの友情や恋愛やセックスが絡み合う夏休みをいきいきと描いた青春ドラマ。 タラ、スカイ、エムの親友3人組は卒業旅行の締めくくりとして、パーティが盛んなクレタ島のリゾート地マリアへやって来る。3人の中で自分だけがバージンのタラはこの地で初体験を果たすべく焦りを募らせるが、スカイとエムはお節介な混乱を招いてばかり。バーやナイトクラブが立ち並ぶ雑踏を、酒に酔ってひとりさまようタラ。やがて彼女はホテルの隣室の青年たちと出会い、思い出に残る夏の日々への期待を抱くが……。 主人公タラ役に、ドラマ「ヴァンパイア・アカデミー」のミア・マッケンナ=ブルース。「SCRAPPER スクラッパー」などの作品で撮影監督として活躍してきたモリー・マニング・ウォーカーが長編初監督・脚本を手がけ、2023年・第76回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門グランプリをはじめ世界各地の映画祭で高く評価された。
文豪・谷崎潤一郎が同性愛や不倫に溺れる男女の破滅的な情愛を赤裸々につづった長編小説「卍」を、現代に舞台を置き換えて登場人物の性別を逆にするなど大胆なアレンジを加えて映画化。 画家になる夢を諦めきれず、サラリーマンを辞めて美術学校に通う園田。家庭では弁護士の妻・弥生が生計を支えていた。そんな中、園田は学校で見かけた美しい青年・光を目で追うようになり、デッサンのモデルとして自宅に招く。園田と光は自然に体を重ね、その後も逢瀬を繰り返していく。弥生からの誘いを断って光との情事に溺れる園田だったが、光には香織という婚約者がいることが発覚し……。 「クロガラス0」の中﨑絵梨奈が弥生役を体当たりで演じ、「ヘタな二人の恋の話」の鈴木志遠、「モダンかアナーキー」の門間航が共演。監督・脚本は「家政夫のミタゾノ」「孤独のグルメ」などテレビドラマの演出を中心に手がけてきた宝来忠昭。
奔放な美少女に翻弄される男の姿をつづった谷崎潤一郎の長編小説「痴人の愛」を、現代に舞台を置き換えて主人公ふたりの性別を逆転させるなど大胆なアレンジを加えて映画化。 教師のなおみは、捨て猫のように道端に座り込んでいた青年ゆずるを放っておくことができず、広い家に引っ越して一緒に暮らし始める。ゆずるとの間に体の関係はなく、なおみは彼の成長を見守るだけのはずだった。しかし、ゆずるの自由奔放な行動に振り回されるうちに、その蠱惑的な魅力の虜になっていき……。 2022年の映画「鍵」でも谷崎作品のヒロインを務めた桝田幸希が主人公なおみ、「ロストサマー」「ブルーイマジン」の林裕太がゆずるを演じ、「青春ジャック 止められるか、俺たちを2」の碧木愛莉、「きのう生まれたわけじゃない」の守屋文雄が共演。「家政夫のミタゾノ」などテレビドラマの演出を中心に手がけてきた宝来忠昭が監督・脚本を担当。
内容のあまりの過激さに世界各国で上映の際に多くのシーンがカット、ないしは上映そのものが禁止されるなど物議をかもしたセルビア製ゴアスリラー。元ポルノ男優のミロシュは、怪しげな大作ポルノ映画への出演を依頼され、高額なギャラにひかれて話を引き受ける。ある豪邸につれていかれ、そこに現れたビクミルと名乗る謎の男から「大金持ちのクライアントの嗜好を満たす芸術的なポルノ映画が撮りたい」と諭されたミロシュは、具体的な内容の説明も聞かぬうちに契約書にサインしてしまうが……。日本では2012年にノーカット版で劇場公開。2022年には4Kデジタルリマスター化&無修正の「4Kリマスター完全版」で公開。※本作品はHD画質での配信となります。予め、ご了承くださいませ。