白い暴動
劇場公開日 2020年4月3日
解説
1970年代後半のイギリスで、音楽を通して人種差別撤廃を主張し続けた若者たちによるムーブメント「ロック・アゲインスト・レイシズム」に迫ったドキュメンタリー。経済が破綻状態にあった当時のイギリス。国民の不安と不満は、第2次世界大戦後に増加した移民たちへと転嫁され、イギリス国民戦線を中心とする過激な排外主義運動が高まっていた。街に暴力があふれかえる中、芸術家のレッド・ソーンダズら数人の若者たちが、人種差別に対してロックで対抗する組織「ロック・アゲインスト・レイシズム」を発足。彼らの発信するメッセージは、ザ・クラッシュ、スティール・パルスなどのパンクやレゲエ音楽と結びつき、多くの若者たちに支持されていく。監督は、BBCでドキュメンタリーを手がけてきたルビカ・シャー。
2019年製作/84分/G/イギリス
原題:White Riot
配給:ツイン
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2021年8月15日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD
ー 1970年代後半の英国。経済破綻による国民の不満は、増加した移民たちへ向かい、過激な排外主義運動が高まって行く。そんな中、音楽で人種差別反対を掲げる組織「ロック・アゲインスト・レイシズム」(RAR)が誕生した。ー
◆感想
・人種差別思想を露わにした威圧的な英国国民戦線(NF)を率いていた男の愚かしき言葉の数々。
・エリック・クラプトンやロッド・スチュワートもその考えに、同調していた事が語られる。
ー ファンであるだけに、ショックである・・。知らなかった。ー
・そんな中、数名の若者達が、危険を顧みずにロックンロールで対抗する反骨活動が始まっていく。その数は増え続け、10万人の“反ナチのカーニヴァル”が始まる・・。
ー ジョニー・ロットン、ジョー・ストラマー、シャム69のリーダーだったジミー・パーシー、トム・ロビンソンが、次々に同調していく。ー
<エンドロールで語られる通り、NFは弱体化していき、今や泡沫政党になっている。
だが、移民差別問題は、現代欧州が抱える大きな問題であることは周知の事実である。
根の深い問題である。
1978年4月30日の“反ナチのカーニヴァル”の演奏シーンは、もう少し観たかったなあ・・。>
2020年8月15日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館
148席シアターを独占鑑賞。1970年代後半のイギリスの実情を映像を通して知ることが出来た。エンディングのセリフ「一般市民でも世界を変えることが出来る」が印象的。人種差別は現在も続いて永遠のテーマであるようにも感じる。クラッシュの音楽も懐かしく思えた。
2020-144
2020年8月12日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館
1970年代後半の英国。経済破綻に見舞われ国民の間に溜まったフラストレーションは戦後増加の一途を辿っていた移民達に向けられ、国内では排外主義を標榜する国民戦線が台頭、公然と人種差別が広まっていた。そんな風潮に反旗を翻したのが若いアーティスト達が組織した『ロック・アゲインスト・レイシズム』。音楽で人種差別に対抗しようとする地道な運動は少しずつ若者の間に浸透し大きなムーブメントになっていく。
この作品の背景にある風潮は『ボヘミアン・ラプソディ』や『カセットテープ・ダイアリーズ』といった作品との背景と繋がっていて、そんな不寛容にNOを突きつけるロック、パンク、レゲエが大きなうねりにとなっていく様を当事者達が語る言葉の一つ一つがずっしりと重く、クライマックスのライブ映像が捉えた熱狂に胸が熱くなりました。当時の実情を捉えた非常に貴重な資料であると同時に、社会不安が蔓延しこのような差別主義が未だ払拭出来ないどころか世界中に広がるばかりの現在において、特に若い世代に観てもらいたい力作です。
2020年7月26日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館
人種や性別や貧富や、差別って何年経っても根強く残ってて、
本当にそんなことで優越感を得ることしか出来ない人たちって、なんなんだろう…。
1960年代後半から1970年代って、日本もそうだけど若者が熱い。
音楽を通じて問題提起して、
同士となり、正しいことをしようとする力、素晴らしい。
あの野外コンサートの群衆は圧巻でした。
いま、音楽で社会を動かすことって出来るのかなぁ…。
とにかく、自分は、正しく強くありたいと思う。
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