故ジョージ・A・ロメロ監督による幻の遺作が実現に向け始動
2021年5月8日 00:00

2017年7月に肺がんのため77歳で死去したゾンビ映画の始祖ジョージ・A・ロメロ監督が、生前に企画していた幻の映画「トワイライト・オブ・ザ・デッド(原題)」が、実現に向け動き出したようだ。米ハリウッド・レポーターが独占で伝えている。
同作は、のちにゾンビ映画ジャンルの創始として語り継がれることになる長編デビュー作「ナイト・オブ・ザ・リビングデッド ゾンビの誕生」(1968)に始まり、「ゾンビ」(78)、「死霊のえじき」(85)、「ランド・オブ・ザ・デッド」(2005)、「ダイアリー・オブ・ザ・デッド」(07)、「サバイバル・オブ・ザ・デッド」(09)と6本のゾンビ映画を世に遺したロメロ監督が、自らが創生、確立したジャンルに別れを告げるべく、“最後のゾンビ映画”という位置づけで、亡くなる直前まで密かに構想をあたためていたもの。ロメロ監督の死後は妻のスザンヌ・ロメロさんが、亡き夫に代わって企画を推し進めてきた。
ロメロ監督と共同で原案を手がけたパオロ・ゼラティが、脚本家仲間のジョー・ネッターとロバート・L・ルーカスを引き入れ、「脚本を完成させたい」とスザンヌさんに許可を求めたところ、自らが「ジョージが思い描いていたビジョンに忠実であるよう、すべての工程に立ち会う」ことを条件に快諾してくれたそうだ。
「『ランド・オブ・ザ・デッド』の最後、ゾンビたちはどこへ向かったのか?」というゼラティの素朴な疑問から生まれたという同作のあらすじは、「ほぼすべての生ける者が消え去った滅びゆく世界を舞台に、人類の存続を賭けた戦いが始まる」とたった一行ながら、ファンならずとも好奇心をそそられるものとなっている。
ゼラティは、「ロメロ監督は、2000年代に手がけた3作品について、『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド ゾンビの誕生』に始まったゾンビ・サーガの正統な終着点ではないと常々自覚していました」と主張する。スザンヌさんも「これこそが、ジョージが本当に作りたかった映画。自らメガホンをとることはかなわなかったとはいえ、紛れもなく“ジョージ・A・ロメロ作品”と呼べる映画になることでしょう」と太鼓判を押す。
今作のための監督探しが始まっていること以外の詳細については現段階で不明だが、ゾンビ・サーガの正統な最終章となる「トワイライト・オブ・ザ・デッド(原題)」の今後の進捗に注目が集まる。
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