「ももいろそらを」カラー版、6月18日公開! 「小林啓一監督 特集上映」も開催決定
2021年5月2日 17:00

思春期の少年少女たちの心の機微を静ひつな映像美とともにすくい上げてきた小林啓一監督のデビュー作「ももいろそらを」のカラー版が、6月18日から東京・渋谷シネクイントほかで全国順次公開されることが決定。ポスタービジュアル、予告編も披露され、同作の公開を記念して「小林啓一監督 特集上映」も行われることがわかった。
オリジナル版の「ももいろそらを」は、“未来からみた今”をコンセプトに、移ろいやすい高校生の日常を淡いモノクロ映像で描いた異色の青春映画。第50回ヒホン国際映画祭グランプリ、第24回東京国際映画祭の日本映画「ある視点部門」作品賞に輝き、サンダンス映画祭2012ワールドシネマ・ドラマティック・コンペティション部門に正式出品されるなど、世界14カ国、20に及ぶ映画祭で絶賛された。
(C)2020 michaelgion inc. All Rights Reserved10年の時を経てのカラー版公開――小林監督、主演・池田愛からコメントが寄せられている。
小林監督「東京国際映画祭で賞をいただいてから、ちょうど十年が経ちました。カラー版の制作は、その節目で素材を整理していた事がきっかけです。改めてカラーで編集した素材を見直してみると、登場人物たちが実に生き生きとしており、被写体との距離感がぐっと縮まったように感じました。何より、僕自身の映画への憧れがいっぱいに詰まっていました。十年という月日が経ち、少しこなれてきた自分が叱咤されているような、そんな気分にもなりました。カラー版は、当時モノクロで表現し『未来からみた今』というコンセプトを外し、『色褪せない今』をコンセプトにグレーディングをし直しました。十年前はモノクロで現在はカラーという少し説明しづらい不思議な感覚を、皆様に味わっていただけたら幸いです」
池田「約10年前の出演作なので、当時は本当に演技経験も未熟で責任感と根拠のない自信だけで突き進んでいたありのままの姿が正に主人公と重なって、演じると言うよりほぼ等身大の私でした。主人公川島いづみのとある記憶としてのモノクロ映像から、時を経てカラー版の映像になることでリアルさがプラスされたパワーアップバージョンとしてお楽しみいただけたら幸いです。今時の高校生だけどちょっと変わった登場人物たちそれぞれの正義感や世間に対する思いなど、現実に一生懸命に自己流で向き合おうと頑張る青春時代の物語です」
なお、「小林啓一監督 特集上映」は、6月18日~7月8日、渋谷シネクイントで3週間限定で開催。オリジナルのモノクロ版「ももいろそらを」のほか、「ぼんとリンちゃん」「逆光の頃」「殺さない彼と死なない彼女」がラインナップされている。鑑賞料金は、1200円均一。(「ももいろそらを カラー版」は、通常料金)。
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