難民の男が背中にタトゥーを施され、アート作品に…アカデミー賞ノミネート「皮膚を売った男」秋公開
2021年4月19日 12:00

第93回アカデミー賞の国際長編映画賞にノミネートされた「THE MAN WHO SOLD HIS SKIN(英題)」が、「皮膚を売った男」の邦題で、晩秋に公開されることがわかった。大金や自由と引き換えに、現代アートの巨匠により背中にタトゥーを施され、アート作品として取引されるようになる難民サムの数奇な運命を描き出す。
当局の監視下にあり国外へ出られないサムは、偶然出会った芸術家から、あるオファーを受ける。それは背中にタトゥーを施し、自らがアート作品となることだった。自身が芸術品になれば大金を得られ、展覧会のたびに海外にも行ける。海外で離ればなれになっていた恋人に会うため、サムはオファーを受けるが、次第に精神的に追いつめられてゆく。
本作は第77回ベネチア国際映画祭のオリゾンティ部門でプレミア上映され、主演のヤヤ・マヘイニが男優賞を受賞。そのほか第26回リュミエール賞の合作賞や、第31回ストックホルム国際映画祭の脚本賞などを獲得し、第33回東京国際映画祭でも上映され、話題を呼んだ。
マヘイニのほか、「007 スペクター」「男と女 人生最良の日々」のモニカ・ベルッチ、「アンノウン・ボディーズ」「Uボート:235 潜水艦強奪作戦」のケーン・デ・ボーウが共演。あわせて披露された場面写真には、厳かな空間で、アート作品として多くの人々に品評される男の姿が切り取られている。
メガホンをとったのは、「Beauty and the Dogs」(2017)でカンヌ国際映画祭のある視点部門で音響賞を受賞し、アカデミー外国語映画賞のチュニジア代表に選ばれたカウテール・ベン・ハニア監督。矛盾に満ちた世界の有り様を、ユーモアを交えて描いた。ハニア監督は「主人公のサムは自分の背中を『アート作品』として売ることで、思いもよらない形で現代美術の世界へ足を踏み入れます。ファウストが悪魔と契約したように、恵まれた人と呪われた人とが契約を交わしたのです。現代美術と難民は全く異なる世界ではありますが、この2つの世界を映画の中で対比することで“自由”について考えさせられるものとなっています」とコメントを寄せた。
「皮膚を売った男」は、晩秋にBunkamura ル・シネマ、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国で公開。
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