住む場所をなくしたシングルマザーとふたりの娘が家を建てる 「サンドラの小さな家」予告&キービジュアル
2021年2月13日 11:00
米批評家サイト「Rotten Tomatoes」で満足度93%(2月12日時点)を記録し、米バラエティが選ぶ「2020年ベスト映画」で第4位に選出された「サンドラの小さな家」の予告編、日本版キービジュアル、場面写真6点が一挙にお披露目された。映像では、アイルランド・ダブリンを舞台に、暴力をふるう夫から逃げ出し、住む場所をなくした母娘が、自ら小さな家を建てようとするさまが、力強く切り取られている。
企画のもととなったのは、アイルランド出身の女優クレア・ダンが、「ホームレス状態になった」という親友からの電話に衝撃を受けて執筆した脚本。その脚本に惚れこんだ「マンマ・ミーア!」シリーズのフィリダ・ロイド監督が、ダン自身が主演することを条件にメガホンをとり、「ルーム」「女王陛下のお気に入り」を手掛けたエレメント・ピクチャーズとタッグを組んだ。第36回サンダンス映画祭で初披露され、メディアや批評家からの絶賛を浴び、第74回英国アカデミー(BAFTA)賞のロングリストで、イギリス映画の作品賞部門の候補20作品に選ばれている。
予告編では、シングルマザーのサンドラとふたりの娘が、生きづらい世界で様々な困難に直面。公営住宅は希望者が多いために入居できず、まともな仕事も見つからない。元夫との関係に苦悩しながらも、サンドラはある日、小さな家を自分で建てるというアイデアを思いつく。娘たちへの愛を胸に、心優しい隣人たちの協力を得て、自らの居場所を作ろうと奮闘する姿が、あたたかな希望を感じさせる。
キービジュアルは、手作りの小さな家を背景に、サンドラと娘たち、そして彼女の計画に協力する隣人たちを活写。「世界は変えられる。この場所があるから。」「家も人生も、自分たちの手で建て直す。」というコピーが添えられている。アイルランドのシンボルカラーであるグリーンが印象的なビジュアルに仕上がった。
サンドラ役のダンは、これまで舞台を中心に活躍し、ロイド監督による、女性のみでシェイクスピア劇を演じる実験的な三部作「ジュリアス・シーザー」「ヘンリー4世」「テンペスト」に出演。18年には脚本と主演を務め、アイルランドでのゼロ時間契約や人々の生活苦の問題を扱った社会派の一人芝居「Sure Look It Fuck It」のチケットが完売し、話題となった。本作で長編映画初主演を飾り、バラエティの「2020年に注目すべき脚本家トップ10」、VOGUEの「2021年のライジングスター15」に選ばれており、リドリー・スコット監督、マット・デイモン、アダム・ドライバー共演の映画「The Last Duel(原題)」への参加が発表されている。
「サンドラの小さな家」には、ほかハリエット・ウォルター、コンリース・ヒルが共演。4月2日に新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国で公開される。
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