横浜ジャック&ベティ30周年を記念した奥田裕介監督「誰かの花」製作決定
2020年11月9日 12:00

横浜黄金町の老舗映画館「シネマ・ジャック&ベティ」が、2021年に30周年を迎えることを記念した映画「誰かの花」の製作が決定した。
監督に抜擢されたのは、ドキュメンタリー映画やミュージックビデオ、舞台など、多岐にわたり活動し、ジャニス・ジョプリンの「SUMMER TIME」にインスパイアされて2017年に撮りあげた劇場デビュー作「世界を変えなかった不確かな罪」で、コアな映画ファンを中心に高い評価を得た奥田裕介。「誰かの花」は長編2作目となる。地元横浜を愛する企業が中心となり、製作委員会が立ち上げられた。
作品は、横浜のある団地で起きた出来事に関わる人々の思いが交錯していく様を描くもの。主演は「ケンとカズ」(小路紘史監督)のカトウシンスケで、「東京家族」(山田洋次監督)の吉行和子、「それでもボクはやってない」(周防正行監督)の高橋長英とベテラン俳優が共演。さらに和田光沙、テイ龍進、篠原篤、村上穂乃佳など若手実力派俳優が脇を固め、横浜に縁の深い大石吾朗、渡辺梓、寉岡萌希、堀春菜、笠松七海も出演する。
奥田監督は「大好きなジャック&ベティさんの30周年記念映画で監督させていただくこと大変嬉しく思います。自分が生まれ育った街で、尊敬する俳優部の方々と、信頼できるスタッフと一緒に精一杯、映画に向き合っていきたいと思います」と意気込みを語っている。
同館の梶原俊幸支配人は「1991年に開館(前身の名画座は1952年開館)。一時期の閉館や厳しい時期を乗り越えて、2007年から引き継いだ我々が30周年に立ち会えること、とても嬉しく思います。30周年記念映画のお話も、お世話になっている監督、出演者の皆様、関係者の皆様に関わっていただけることも、本当にありがたく思います。2021年、必ず良い30周年にします」とコメントを寄せている。
製作・配給は、同館との縁により映画製作・配給業務に携わることになり、2014年に立ち上げられたガチンコ・フィルム。同社の飯塚冬酒プロデューサーは「今回このような企画に携わることができることを光栄に思います。そして、横浜に生まれ育った奥田監督ならではの視点で、横浜に住み暮らす人々を描いた物語にご期待ください」と述べている。
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