「泣く子はいねぇが」主題歌・折坂悠太の起用は仲野太賀の推薦だった 佐藤監督が明かす
2020年11月4日 19:00
是枝裕和監督が率いる映像制作者集団「分福」が企画協力し、秋田・男鹿半島の伝統文化である「男鹿のナマハゲ」から、「父親としての責任」「人としての道徳」というテーマを見出した、佐藤監督(「ガンバレとかうるせぇ」「歩けない僕らは」)の完全オリジナル作品。親になることからも、大人になることからも逃げてしまった主人公・たすく(仲野太賀)が過去の愚行と向き合い、不器用ながらも青年から大人へ成長する姿を描く。
男鹿市について、佐藤監督は「秋田市の生まれなので男鹿市は隣接してはいましたが、実はあまり良く分かっていませんでした。ただ、幼い時に一度だけナマハゲを友人の家で体験したことがありました。その時、友人は泣き叫んで自分の父親に泣きついていたんですけど、僕には泣きつける父親がいなくて心細い思いをした記憶がトラウマのように残っていたんです」と述懐する。
「ナマハゲは子どもを泣かせるというイメージが強いと思いますが、子どもが父親に泣きつくとか、父親が子どもを守るとか、そういった中で父親としての自覚や責任を芽生えさせる側面もあると思ったんです。だからこそ、男鹿を舞台に映画を撮りたかった。そして、この映画を応援してくださる方々と知り合えて、今はふるさとのように思っています」と感謝を述べた。
また、劇伴と主題歌を担当したシンガーソングライター折坂悠太の起用経緯について質問が及ぶと、「誰にするか悩んでいたら、その話を聞いていた太賀君が『折坂さんはどうですか?』と提案してくれて、僕もプロデューサーも『いいですね!』となったんです。今思い返せば、太賀君はロケハンの時から『いま折坂さんの“さびしさ”っていう曲を聴いてるんですよ!』とかちょくちょく薦めてくれていたんです。その時は『いいよね!』とか普通に返事しちゃってたんですが(笑)」と明かして笑わせ、「僕と折坂さんは同じ年で、折坂さんはお父さんでもあります。なので、この映画に父親としての視点で音楽をつけてくれたのだと思います」と説明した。
ラストシーンに泣いたという観客の声も上がり、「ラストシーンから着想した作品なので、あそこは5年前から変わっていないんです。一番大事なシーンでもあるので、キャストさんもスタッフも全員でそこを共有してた分、ラストシーンは緊張感が一番大きかったと思います。自分が想像していたよりも素晴らしいシーンになったと思いますし、僕自身が撮り終えたときに感動できたのが良かったです」と感慨深げだった。
「泣く子はいねぇが」は、11月20日から東京・新宿ピカデリーほか全国で公開。
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