「パラサイト」とカンヌで競った“暴力×寓話的世界” 怪作「バクラウ」11月28日公開
2020年10月9日 17:00

第72回カンヌ国際映画祭審査員賞を受賞した怪作「BACURAU(原題)」が、「バクラウ 地図から消された村」の邦題で、11月28日から公開されることが決定した。
メガホンをとったのは、「アクエリアス」で注目を集めたブラジルの新鋭クレベール・メンドンサ・フィリオ監督。本作で描くのは、現代社会に警鐘を鳴らす暴力に彩られた寓話的世界だ。カンヌ国際映画祭では「パラサイト 半地下の家族」(ポン・ジュノ監督)にパルムドールを譲ったものの、「レ・ミゼラブル」(ラジ・リ監督)とともに審査員賞を獲得。ブラジルに初の栄冠をもたらした。
さらに、ジャンル映画の祭典シッチェス・カタロニア国際映画祭では監督賞含めた3冠を達成。世界各国の映画祭・映画賞で57部門にノミネートし、そのうち25部門で受賞(10月6日時点 ※IMDb調べ)。フランスの映画誌「カイエ・デュ・シネマ」の“2019年ベスト10”では、外国映画として「パラサイト 半地下の家族」に次ぐ第4位に選ばれている。

テレサは、村の長老である老婆カルメリータの死をきっかけに、故郷の村「バクラウ」に戻った。しかし、その日から村では不可解なことが次々に起こり始める。突然、村はインターネットの地図上から姿を消し、上空には正体不明の飛行物体が出現。村の生命線である給水車のタンクに何者かが銃を撃ち込み、村外れでは村人が血まみれの死体で発見された。滅多に現れないはずの他所者の来訪――それは血で血を洗う暴力と惨劇の幕開けだった。
「アクエリアス」に続き、フィリオ監督とタッグを組むのは、オスカー受賞作「蜘蛛女のキス」でその名を国際的に知らしめた名優ソニア・ブラガと、ブラジルを代表する若手女優バルバラ・コーレン。アンディ・ウォーホールに見出され、「奇跡の海」「ダンサー・イン・ザ・ダーク」といったラース・フォン・トリアー作品の常連としても知られるウド・キアのほか、国際色豊かなキャストが出演。。さらに「ゼイリブ」「ニューヨーク1997」のジョン・カーペンター監督の楽曲を使用するなど、ジャンル映画の巨匠へオマージュが捧げられている。
「バクラウ 地図から消された村」は、11月28日から東京のシアター・イメージフォーラムで公開。R15+指定。
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