蒼井優&高橋一生「スパイの妻」ベネチア上映に万感の表情 黒沢清監督「2人の魅力は“声”」
2020年9月10日 12:00
本作は、第77回ベネチア国際映画祭(現地時間:9月2日~12日)のコンペティション部門に選出。新型コロナウイルス感染拡大の影響により、黒沢監督らの現地入りは叶わなかったが、この日は映画祭会場と中継を繋ぎ、オンライン形式での会見に臨んだ。ワールドプレミア上映は、9月9日の午後10時(現地時間)から行われる。
現地との会見を終えると、蒼井と高橋は「行けなかったのが、本当に残念。でも、私たちは行けなくても、映画は海を渡れる。その喜びを噛みしめて、今日を過ごしたいと思います」(蒼井)、「非常に有意義な時間を過ごせた現場でした。皆さんと作り上げた作品が、今から(映画祭の)皆さんの目に触れるということが感慨深い」(高橋)と胸中を吐露していた。
黒沢監督は「ここにいる俳優2人は“世界に誇れる”ということは間違いないと思います」と断言。その最大の魅力は「声」にあるという。「声が素晴らしい人は、後ろを向いていても、遠くにいても、画面に映っていなくても、その存在が強烈に伝わってくる。この声の素晴らしさというのは、世界中のどんな人が見ても興味が湧くはず」と説明。そして、蒼井は今回のコンペ部門選出への思いを、笑顔を浮かべながら明かす。
蒼井「映画で賞を競うわけですけど――とっても“平和な競い方”だなと思っているんです。2年前、塚本晋也監督の『斬、』で招待していただき、『ROMA ローマ』などと競ったわけですけど、あんなにも素晴らしい映画たちと一緒に同じ場所で見ていただける。小さい世界で悩まず、映画を作る喜びをもっともっと高いところで考えることができますし、世界の基準というものに目を向けさせていただける機会でもあるんです」
また「黒沢組に長く滞在するというのが、自分の中での目標でした」と告白する蒼井。「まずはそれを経験できたというのが大きかったです。相手役が一生さんですし、反省点もたくさんありました。勉強になった事も、未だに『こういう風になりたい』と思ったことも。お芝居を始めた時と同じくらい感じることがあった時間でした。映画に出られる限り、この経験をどうにか還元していきたいなと思っています」と思いの丈を述べた。
黒沢組初参加となった高橋は「(撮影は)充実していました」と述懐。「撮影を始めて1、2日目くらいで、一連の長いシーンを撮らさせていただいたんです。そこで黒沢さんが、普段映画をお作りになられる時のスタイルを、初めて感じました。この2日間は『素晴らしい“映画的な時間”を感じられる現場なんだな』と感じとることができましたし、俳優部として嬉しく思ったことをおぼえています」と念願のタッグとなったようだ。
「スパイの妻」は、1940年が舞台。恐ろしい国家機密を偶然知ってしまった優作は(高橋)、正義のためにその顛末を世に知らしめようとする。妻の聡子(蒼井)は愛する夫を信じ、ともに生きることを決意。そんな2人の運命を太平洋戦争開戦間近の日本という時代の大きな荒波が飲み込んでいく。10月16日から新宿ピカデリーほか全国で公開。
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