ハリウッド大作製作で月旅行11回分の二酸化炭素排出量 映画界に求められる変化とは
2020年9月7日 10:00

[映画.com ニュース] BFI(英国映画協会)とBAFTA(英国映画テレビ芸術アカデミー)が、映画製作と環境汚染の関連を探るべくこのほど発表した調査報告書により、ハリウッド大作1作品の製作時に、平均して地球から月へ11回行くことができる量に相当する平均2840トンもの温室効果ガスが排出されていることが判明した。米ハリウッド・レポーターが報じている。
フランクリン・ルーズベルト元米大統領のニューディール政策にちなみ、「A Screen New Deal - A Route Map to Sustainable Film Production(スクリーン・ニューディール:持続可能な映画製作への道しるべ)」と題された同報告書は、BFIが、省エネ推進を目的に英テレビ番組制作における二酸化炭素排出量の計測をはじめとする諸活動を行なうBAFTA主導のコンソーシアム「アルバート」と共同で取りまとめたもの。二酸化炭素排出量削減のために必要な“体系的変化”を英米映画業界に促すことを趣旨としている。
同報告書によれば、アメリカおよびイギリスでこの5年間に撮影された、製作費7000万ドル(約74億円)以上の映画19本を対象に調査を行なったところ、二酸化炭素総排出量の約50%を占めるのが運搬・輸送で、そのうち30%が空路、70%が陸路によるものだという。
同報告書はそれら調査結果に加えて、撮影機材とセット建設素材、水およびエネルギー消費、スタジオ施設と建物、ロケーション、撮影プランという映画製作に関わる5つの主要分野において、積極的なリサイクルによるゴミの削減や再生技術の活用、デジタルツールによる作業の効率化といった具体的な改善案を、映画製作者らに提唱している。
「1917 命をかけた伝令」の製作を手がけた映画プロデューサーで、報告書作成に携わったアルバート・フィルム・フォーラム会長のピッパ・ハリスは、「新型コロナウイルスのパンデミックによって、映画業界は壊滅的なダメージを受けました。そこから立ち直るには、環境への長期的な影響を考慮しない映画製作、というこれまでのやり方を改革する必要があります。いまこそ、よりクリーンでグリーンな未来を築くために、映画業界が立ち上がるべきときなのです」と呼びかけた。
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