重要なのはキャラクターを掘り下げること――ドニー・イェンが語る「ムーラン」
2020年9月2日 18:00

[映画.com ニュース] ディズニー・アニメーションを実写化した「ムーラン」で武術の達人・タン司令官役を演じたドニー・イェンが、役作りや出演の経緯のほか、過去に出演した人気作品「ローグ・ワン スター・ウォーズ・ストーリー」などの裏話を語った。
本作は、愛する父の身代わりとなり、兵士として国の運命をかけた闘いに身を投じる少女ムーランの物語。自身が演じたタン司令官について、イェンは「ムーランのメンターで、先生のようなものなんだ」と説明し、キャラクターを掘り下げることを重視したという役作りを振り返る。
「僕のアプローチの仕方は、まずキャラクターがどういう人かということをはっきり知ることだ。どんな背景や歴史があり、どんな動機を持っているかとかすべてについて。それから、そのキャラクターのアクション・スタイルを作り出すんだ。例えば、12年前に『イップ・マン』を引き受けたとき、彼のことを何も知らなかった。1作目の時に彼のことを研究したんだ。肉体的な面では、たまたま、僕がとても経験のあるマーシャルアーティストだったというだけだよ。重要なことは、やはりキャラクターに尽きるんだ」

アニメーション版「ムーラン」は、「中国の民話を基にした古典的な映画だよ。みんなが見ているし、すべての歌が大好きだ」と、イェンにとっても思い出深い作品。実写版に出演を決意した経緯を、以下のように語ってくれた。
「実は、『ローグ・ワン スター・ウォーズ・ストーリー』のオファーを断りそうになっていたんだ。僕の息子が『なぜパパ。わからないよ』って言っていた。僕が息子に「どっちの映画にもっと出てもらいたい? パパの『イップ・マン』が好き? それとも『スター・ウォーズ』に出てほしいの?」と聞いたら、「『スター・ウォーズ』」って言ったんだ(笑)。結局『スター・ウォーズ』も断らなくてよかったけれど、僕と息子は何か共通のものを見つけないといけないと思って、それで『ムーラン』をやることになったんだ」
本作で皇帝を演じた盟友ジェット・リーとの共演シーンは残念ながらなかったそうだが、撮影中にばったり会えたという。今後の共演の可能性について聞くと「僕もぜひ見たいよ。でも、それは彼次第だ。みんなが違う道を選んでいる。僕は今も映画業界でとてもアクティブだ。製作会社を運営していて、プロデュースしているし、さまざまな題材を選んでいる。彼も彼の人生で別の道を進んでいるんだ」と話していた。
「ムーラン」は、9月4日から動画配信サービス「Disney+」のプレミアアクセスとして独占配信。鑑賞には追加支払いが必要となる。

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