小泉環境大臣、環境をテーマにした短編映画の優秀作品を発表 学校教育への導入にも意欲
2020年8月31日 15:00

[映画.com ニュース]小泉進次郎環境大臣が8月30日、「ショートショートフィルムフェスティバル&アジア (SSFF & ASIA)2020」ヘの応募作品から選ばれた「地球を救え! 環境大臣賞」の発表・試写会に出席した。同映画祭代表・別所哲也、映画コメンテーター・LiLiCo、受賞作品「オアシス」のメガホンをとった三好優太監督とともに、意見交換を行った。
アジア最大級の国際短編映画祭「SSFF & ASIA」は、2013年から環境省とともに「地球を救え!」部門を設立し、環境問題をテーマにしたショートフィルムを公募。優秀作品に、環境大臣賞を授与してきた。冒頭で小泉大臣は、「世界中の多くの人が、環境について『何かしなければ』と目を見開いたきっかけのひとつが、元米副大統領アル・ゴアさんが関わった『不都合な真実』。映画の力、コンテンツの力というのはものすごいものがあると思います。我々の政治や政策、行政の力では届かないところまで、メッセージを届けることができる」と言葉に熱をこめ、「映画の魅力を通じて、環境や気候変動のことを考えるきっかけを作っていきたいと思います」と訴える。さらに小泉大臣は、好きな映画として「ゴッドファーザー」シリーズや「アバター」「アイリッシュマン」などのタイトルを挙げ、映画談義にも花を咲かせていた。
そして、「SSFF & ASIA」と環境省のアンバサダーを務めるLiLiCoは、「子どもの頃からこういう(今回の受賞作品のような)作品に触れ合う必要があると思います。短い時間の映画はストレートにメッセージが入ってくるので、授業の中にも取り入れられたらいいですよね」と提案。その力強い言葉に、小泉大臣は「特別授業、必ずやります」と意欲を示す場面もあった。

今年の優秀作品「オアシス」は急激な気候変動に耐えられず、大量死したカエルを救うために開発された「AIアニマルSAVIOR」をめぐる物語。三好監督は、「人間が発展していくうちに、様々な環境問題が生まれ、生物の生態系も崩れ始めていると思います。そこで人間が叡智を生かし、AIテクノロジーで生物を救えたら素敵だなという思いをこめて、この作品を作りました」といい、「若い世代が環境問題への当事者意識を持つきっかけになれば」と意図を明かす。
別所は「これまで人間とAIの共存ばかりをエゴイスティックに考えてきたが、『カエルがAIになる』という発想自体、『自然とAIにどういうつながりがあるのか』ということを優しく紐解いてくれているなと思いました。またノンダイアログ、つまりセリフがないので、私たちが動物の声を想像しなければならない。自然も地球も動物も、言葉では何も訴えてこないんですが、実はいろんなことを僕たちに問いかけてくれている」と、作品の魅力を解説。さらに、製作期間が短く即時性があることから、「時代を映す鏡になりうる」ショートフィルムの可能性を示した。
「SSFF & ASIA」は、9月16~27日に開催。「オアシス」は本日から9月15日まで、同映画祭のオンライン会場(https://shortshorts2020.vhx.tv/save-the-earth)で配信され、9月3日には新型コロナウイルスからの復興と気候変動や環境対策に関するオンラインプラットフォーム閣僚会合「Platform for Redesign 2020」(https://platform2020redesign.org/)での配信も予定されている。
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