“技術的問題”で日の目を見なかった超大作「八佰」が中国公開 「ムーラン」「TENET」の上映も決定
2020年8月16日 10:00
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[映画.com ニュース]2019年に“技術的問題”によって上映中止に追い込まれた「八佰(原題)」(英題:The Eight Hundred)が、8月21日から中国で公開されることが決定し、本国版の予告編(https://www.youtube.com/watch?v=56Oi_gO-lUM)もお披露目。中国映画市場が待ち望んでいた超大作が、ついに日の目を見ることになった。
大手映画会社「Huayi Brothers」による「八佰(原題)」は、製作費8000万ドルが投じられた戦争映画。ストーリーの基になったのは、第二次上海事変で起こった実話。第二次上海事変における最後の戦闘「四行倉庫の戦い」において、中国国民党の守備隊・八百壮士が繰り広げた激戦を描いている。当時の戦場を再現するべく、20万平米のオープンセットを建設。リアリティを追求し、200メートルの川も作り上げている。
19年は、中華人民共和国誕生70周年のアニバーサリーイヤー。そのため、作品への検閲は一層厳しくなっていた。「八佰(原題)」は、本来、同年6月に行われた第22回上海国際映画祭のオープニングを飾り、7月5日から中国本土での公開を迎える予定だった。しかし、映画祭の直前“技術的問題”という不可解な事態に見舞われ、上映が中止に。劇場公開も白紙となっていた。1年越しとなる公開決定の吉報に、中国の映画ファンは大きな盛り上がりを見せている。
新型コロナウイルス感染拡大の影響で、1月23日から営業を停止し続けていた中国の映画館。7月20日からは、条件付きの営業が可能となったが、新作や話題作がないため、1日の興行収入は前年同時期の1割程度に。この危機的状況を脱するべく、「八佰(原題)」以外にも、集客を見込めそうな作品の上映が次々と決まっている。
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8月14日からは、ウィル・スミス&マーティン・ローレンス主演によるアクション映画第3弾「バッドボーイズ フォー・ライフ」、世界的大ヒットを記録したファンタジーシリーズ第1作「ハリー・ポッターと賢者の石」の4Kデジタルリマスター版の上映がスタート。9月4日からは「TENET テネット」も公開され、クリストファー・ノーラン監督が中国向けのメッセージ(https://www.youtube.com/watch?v=k5yJebVoAr8)も発信している。また、アメリカでは「Disney+」での有料配信を行う「ムーラン」は、時期は未定だが、劇場公開へ。日本映画からは、中野量太監督作「長いお別れ」が8月28日、木村拓哉が初の刑事役に挑んだ「マスカレード・ホテル」が9月4日から披露されることになった。
映画館の再開に際し、議論の的となっていたのが「1回の上映時間が、2時間を超えてはならない」というルールだ。現状、長尺の作品を上映する場合、2時間が経過した時点で一時中断。劇場内を消毒してから、本編の続きを上映するという手法がとられている。だが、このルールを順守しない映画館が存在することも事実だ。現時点では、国からの罰則などは設けていない。「八佰(原題)」も含め、2時間越えの新作が増えていくため、ルール継続の是非が問われている。
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