入江悠監督が3つの夢を込めた新作「シュシュシュの娘」クラウドファンディングスタート!
2020年7月28日 00:00

[映画.com ニュース] 入江悠監督がメガホンをとり、製作、脚本、編集も兼ねる自主映画「シュシュシュの娘」のクラウドファンディングが、10月29日午後11時59分まで行われることが決定。目標金額は1000万円。ウィズコロナで製作し、2020年秋の撮影を予定している。
同作は、入江監督が自己資金とクラウドファンディングの支援金のみで製作し、映画会社などによる出資・援助を受けない作品。「コロナ禍で苦境にある全国のミニシアターで本作を公開すること」「コロナ禍で仕事を失ったスタッフ・俳優と、商業映画では製作できない映画を作ること」「未来を担う若い学生たちと新たな日本映画を完成させること」という3つの夢が込められている。
6月、入江監督のブログで出演者募集を告知し、総勢2500人を超える応募が集まった。「有名か、無名か」「俳優事務所の所属か、フリーか」「芸歴があるか、ないか」を問わず、プロフィールと意気込みを基に一次選考を行い、ZOOMなどによるリモート面談(二次選考)を経て、対面式のオーディション(三次選考)により、出演者を最終決定する。また、ボランティアスタッフを募集し、多くの学生が参加することになっている。
主人公となるのは、25歳の女性・鴉丸未宇。友達が少ない未宇は、小さな頃からできるだけ目立たず息をひそめるように暮らしてきた。家族は寝たきりの祖父の吾郎だけ。今は未宇が介護をしている。ある日、未宇の家を訪ねてきた恩人が、市政にはびこる闇に巻き込まれ、逃げられない苦しみを独白。翌日、彼は自死してしまう。やがて吾郎は、衝撃に打ちひしがれる未宇に、ある事実を告げた。それは未宇の人生を根底から覆すようなことだった。不正と闇がばっこする街で、未宇の新たな挑戦が始まる。
物語の舞台となるのは、入江監督が「SR サイタマノラッパー」シリーズ、「ビジランテ」で描いてきた地方都市。さらに、政治的テーマを忌避しがちな日本映画が多いなか、自主映画ならではの自由な戦い方を目指し、文書改ざん、政治的不透明さ、排外主義、パワハラなどにも言及していくようだ。
入江監督は「2020年、コロナ禍で多くのフリーランスの制作者が仕事を失いました。わたしも、数年前から準備していた映画と連続ドラマの2本がなくなりました。今年はもう何もできないのかと悩みましたが、『ひとつだけできることがある』と思い出しました。数年前からずっと撮りたかった自主映画です」と振り返る。「自主映画を撮れば、コロナ禍で苦境に陥ったミニシアターを全国巡回上映もできる。活躍の場を失ったスタッフやキャストにもチャンスを作れる。温めていた企画をもとに一気呵成に脚本を仕上げました」と明かしつつ、「まだ、コロナ禍は収まる気配が見えず、探り探りの映画制作になりそうです」と説明する。
入江監督「ただ、本作は自主映画として最小限のスタッフ・キャストで制作するため、ゲリラ的な活動ができるメリットもあります。感染者が増えたり危険を察したら、集まることをやめる。責任者は私ひとりです。チームに危険が及びそうだったら一時休止して、事態の収束を待つこともできます。この10年ほどメジャー映画の世界に身を置いて、徐々に日本のメジャーの限界も見えてくるようになりました。旧態依然とした体質やフリーランスに無理をしいる制作。それらを破壊し、自由な創作の場を取り戻したいと考えています。映画の世界に限らず、社会は少しずつ変わっていきます。本作が2021年以降、どこかの誰かの希望になれたらと願っています」
「シュシュシュの娘」は、21年秋公開を予定。クラウドファンディングは、MotionGallery(https://motion-gallery.net/projects/irie-movie)で実施中。リターンには「秘密の制作日記」「入江監督に動画でメッセージ券」「NGカット集」「入江監督が演出している姿を動画で見れる券」「サイン入り製本台本」「劇中曲+美術デザイン」「メシ奢ってやるよ券」「エンドクレジット」「クランクアップ立会券」「劇中使用小道具」「入江監督と対談券」「ダビング立会券」「よーいアクション券」「入江監督の台本」「試写会招待券」が用意されている。
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