EUフィルムデーズ2020、オンラインで6月12日開幕! 日本未公開作含む21本を青山シアターで配信
2020年5月22日 11:00

[映画.com ニュース]「映画で旅するヨーロッパ」をテーマに、欧州連合(EU)加盟国の映画を紹介する映画祭「EUフィルムデーズ」が6月12日~25日に、オンラインで特別開催されることがわかった。動画配信サイト「青山シアター」で、日本未公開の7本から、過去のEUフィルムデーズで好評だった選りすぐりの作品まで、20カ国から寄せられた計21作品が配信される。
新型コロナウイルスの感染拡大防止と来場者の安全確保の観点から、東京、京都、広島での開催を中止した本映画祭。協議を重ねた結果、今年は「EUフィルムデーズ2020オンライン」と題し、オンラインでの作品配信を発表した。青山シアター(https://aoyama-theater.jp/)で無料会員登録をすると、作品単品(税込300円)や、映画祭が選定したプログラムパック(1プログラムで税込500円)などを購入して視聴することができる。さらに、2012年カンヌ国際映画祭のカンヌ・クラシックスでクロージングを飾った「ファイナル・カット」は無料配信が決定。名作映画450本から選ばれたカットの絶妙な編集によって、男女の恋や別れという普遍的な物語を紡ぐ。

日本未公開の作品としては、2018年にラトビア最大の映画祭で最優秀作品賞を受賞し、ヨーロッパや南米各国で上映された「ビッレ」をラインナップ。幾度となくノーベル文学賞候補となった作家ベルシェヴィツァが手掛け、ソ連占領時代に発禁処分を受けた自伝的小説を映画化し、1930年代のソ連とドイツに翻ろうされるラトビアで過ごした少女時代を描いた。
過去のEUフィルムデーズの上映作品は、ロマン・デュリスが仕事と育児に格闘する父親を演じた「パパは奮闘中!」、マチュー・アマルリックが監督・脚本・出演を務め、フランスの伝説的歌手バルバラを題材にした「バルバラ セーヌの黒いバラ」のほか、「リトル・マン」「アルデンヌ」をセレクト。さらに、第91回アカデミー賞の長編ドキュメンタリー賞にノミネートされた「父から息子へ 戦火の国より」も必見。ドイツ在住シリア人のタラール・デルキ監督が、アルカイダ組織の一員である父親と息子たちに密着し、シリアの民主化を求めて奮闘する若者たちに迫った話題作だ。
「EUフィルムデーズ2020オンライン」は、6月12日~25日に青山シアターで開催。詳細は、映画祭の公式サイト(https://eufilmdays.jp/)に掲載される。
プログラムパックごとの配信作品は、以下の通り。
【A ヨーロッパの逞しくしなやかな女性たち】
「メルテム 夏の嵐」(ギリシャ/日本初公開)
「ルーザーとしての私の最後の年」(スロベニア/日本初公開)
「フリア・イスト」(スペイン)
【B 20世紀に輝く人物-その真実と嘘】
「ヨハンナ・ドーナル 女性大臣・フェミニスト」(オーストリア/日本初公開)
「ビッレ」(ラトビア/日本初公開)
「ジョゼとピラール」(ポルトガル)
【C 家族-悲喜こもごもの物語】
「パパは奮闘中!」(ベルギー)
「頑固じいさんとしあわせな時間」(フィンランド)
「スマグリング・ヘンドリックス」(キプロス/日本初公開)
【D ミステリアスすぎる個性派たち】
「ANIARA アニアーラ」(スウェーデン)
「小さな灯り」(イタリア/日本初公開)
「アルデンヌ」(ベルギー)
「猿」(ブルガリア)
【E 覚醒するドキュメンタリー】
「ケースのためにできること」(オランダ/日本初公開)
「父から息子へ 戦火の国より」(ドイツ)
「ヴァトレニ クロアチアの炎」(クロアチア)
【F 期間限定パック】
「バルバラ セーヌの黒いバラ」(フランス)
「メモリーズ・オブ・サマー」(ポーランド)
「リトル・マン」(チェコ)
【プログラムには含まれない、単品で楽しめる作品】
「ブレンダンとケルズの秘密」(アイルランド)
「ファイナル・カット」(ハンガリー/無料配信)
(映画.com速報)