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ベルリン映画祭フォーラム部門受賞作、想田和弘監督「精神0」予告編公開

2020年3月11日 12:00

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第70回ベルリン国際映画祭フォーラム部門エキュメニカル審査員賞を受賞
第70回ベルリン国際映画祭フォーラム部門エキュメニカル審査員賞を受賞
(C)2020 Laboratory X, Inc

[映画.com ニュース]第70回ベルリン国際映画祭フォーラム部門エキュメニカル審査員賞を受賞した、想田和弘監督の最新作「精神0」の公開日が5月2日に決定、このほど予告編が公開された。「こころの病」とともに生きる患者たちと山本昌知医師とのやり取り、長年山本医師を支えてきた妻芳子さんとの日常が慈愛に満ちた視点で切り取られている。

選挙」「港町」などに続く観察映画第9弾となる「精神0」は、精神科診療所の患者たちをとらえ、世界で絶賛された「精神」(08)の主人公の一人である山本昌知医師にスポットを当てる。突然の引退宣言に戸惑う患者たちの様子や妻・芳子さんとの生活を、深い慈しみと尊敬の念をもって映し出す。ベルリンでの受賞のほか、ニューヨーク近代美術館(MOMA)Doc Fortnight2020正式招待作品にも選ばれている。

また、2月29日(現地時間)に行われたベルリン国際映画祭の授賞式では、「繊細で効果的な映画的表現、とくにカメラワークとモンタージュによって、本作は精神科医である山本昌知医師が患者に対して与える影響を描き出す。そして山本医師の引退が近づくなか、彼を失う患者たちの将来への不安を描写する。医師は患者たちの悲痛を敏感に理解し、穏やかに勇気づけながら、彼らが前に進もうとするのに寄り添う。映画の後半では、医師が認知症を患う妻と時間を過ごす様子が描かれる。本作は一見シンプルな作りでありながら深い感銘を与えるもので、人間の尊厳と力を示す画期的な出来事である。慈愛と謙虚さが行為を導いている。経済的・社会的成功により重きを置く社会の中で、人間が持つ力と愛する者へのケアの価値を描いた感動的な映画である」と、フォーラム部門エキュメニカル賞授与の理由が発表された。

精神0」は5月2日から、シアター・イメージフォーラムほか全国順次公開。

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