小林よしひさ×横山だいすけ×賀来賢人が愛を詰め込んだ劇場版「おかあさんといっしょ」
2020年1月26日 13:00
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[映画.com ニュース] 多くの子どもにとって、生まれて初めて出会うヒーローは「おかあさんといっしょ」の、歌のお兄さんとお姉さん、体操のお兄さんとお姉さんなのではないだろうか。60年間、愛されながら進化し続けている長寿番組「おかあさんといっしょ」は、2018年にテレビの世界から映画の世界にも飛び出した。劇場版最新作「映画 おかあさんといっしょ すりかえかめんをつかまえろ!」では、卒業したよしお兄さんとだいすけお兄さん、そして俳優の賀来賢人も登場! 3人のヒーローたちに話を聞いた。(取材・文/新谷里映、写真/間庭裕基)
体操のお兄さんを14年間務めた小林よしひさ、歌のお兄さんを9年間務めた横山だいすけ、この2人を前に何とも嬉しそうにしていたのは俳優の賀来。「おかあさんといっしょ」に何かしらの形で関わりたいという“夢”がこの映画で叶った。
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「出演オファーが来たときはすごく嬉しかったです。番組は子どもと一緒に見ていたので、まさかこんな形で関われるとは思ってもいませんでした。完成した映画を見て、うちのチビが喜んでいる姿を見て、出演できたことに本当に感動しました」
賀来が演じるのは“いれかえマン”という映画オリジナルのキャラクター。タイトルにもなっている“すりかえかめん”の先輩という設定で「すりかえの秘密を知っていて、それが今回の映画の鍵にもなっています」と賀来。その“すりかえかめん”の友人である、よしお兄さんこと小林よしひさが13年続いた人気コーナーの映画化について語る。
「“すりかえかめん”は、私が体操のお兄さんになった1年後に、友人のすりかえかめんが突然あらわれて始まったコーナーです。ある日、すりかえかめんから『オレ、映画で主役級の役をもらったぜ!』と連絡がきたので、『えっ、映画の主役!? 君で本当に大丈夫なのか?』と聞いたら『いま旅に出てパワーアップしているから大丈夫だ! がんばるよ!』って言っていました(笑)」
映画には、だいすけお兄さんこと横山も登場する。
「あつこお姉さんと一緒に『シェイクシェイクげんき!』を歌っています。ただ、今回の映画では、カメラマンも一緒に動きながらの撮影だったので、画角を意識しながら歌って踊るのは大変でしたね」と語るように、ミュージカルのような躍動感あるシーンになっている。また「お兄さんお姉さんたちが、いつもいる(テレビの中の)世界を飛び出して、みんながいる現実世界に繰り出していく、それは僕自身も見ていてすごく楽しかった。しかもこの映画は体験型で、劇場のみんなと一緒に歌ったり踊ったりできる。子どもの映画館デビューにぴったりだと思います」
この日、小林と横山が揃って「嬉しいなぁ」と喜んでいたのは、賀来が「おかあさんといっしょ」を好きでいてくれること、そして映画を通じて“おかあさんといっしょ”カラーになってくれたことだと言う。その“カラー”については賀来が説明する。
「いれかえマンを演じるときは、映画やドラマのお芝居とは声の出し方がぜんぜん違いました。とにかく子どもを楽しませることが第1で、子どもにとって一番聞き心地のいい声のトーン、表情、動き……お兄さんお姉さんたちの表現は本当にすごくて。あの技を習得できたら、どれだけ子育てが変わるだろうって思いました。尊敬します!」と参加できたことを喜び、俳優としても「その演技を、誰に届けるのか、どう届けるのかをもっと考えなくてはならないなと思いました」刺激を受けたという。
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では、子どもたちの心を掴むコツはどこにあるのか? という問いには横山が答える。
「長年の経験ですね。僕が、歌のお兄さんに就任したときは、よし兄(小林)が先輩で『やりたいようにやってごらん、そうしていくうちにだいちゃんなりの良さが出てくるから』とアドバイスをもらいました。お兄さんお姉さんになるためのマニュアルがあるわけではなく、それぞれが子どもたちと関わるなかで、どんなお兄さんお姉さんになりたいのか、自然と形になっていくものなんです」
この3人に共通するのは、子どもを楽しませたい、観客を楽しませたいというエンターテイナーとしての姿勢。そして、楽しんでもらうために何ができるのかを常に模索していることだ。20分という短いこのインタビューにおいても、どの質問にも真摯に答える。盛り上げる。素敵だ。
そんなエンターテイナーである彼らが、人を楽しませることを知った瞬間はいつだったのか。体操のお兄さん小林の原点はジャッキー・チェンだった。
「身体を動かすきっかけは、ジャッキー・チェンの映画『スパルタンX』でした。あと、私は変顔もしますが、そのきっかけはジム・キャリーの映画『マスク』や『エース・ベンチュラ』。中学生の頃にジム・キャリーの映画を見て、鏡を見ながら練習しました(笑)。それが『おかあさんといっしょ』のお兄さんに生かされていると思います」
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キャリーに影響を受けたのは、賀来も同様だ。「僕も役者としてジム・キャリーが好きですね!『ライアー ライアー』とかも。もともと分かりやすい映画、明るい映画が好きで。たとえば『ジュラシック・パーク』とか『スター・ウォーズ』とか……」映画の話になると、歌のお兄さん横山も「僕のスタートも映画なんですよ!」とルーツを明かす。
「歌を歌いたい!と思ったきっかけは、ディズニーの実写『青きドナウ』との出合いでした。ウィーン少年合唱団の映画で、3~4歳のときに親が借りてきてくれたビデオで見た映画ですが、それをきかっけに歌が好きになった。初めて映画館で見たのはアニメーションの『NEMO ニモ』。日常とは違う感覚を映画館で味わうことができました。いまも映画が好きでよく見に行きますが、映画館の良さは大画面で音を身体で感じること。『映画 おかあさんといっしょ すりかえかめんをつかまえろ!』も子どもたちが映画館の楽しさを体験できる、すごく素敵な映画だと思います」
最後に今回の映画でそれぞれが気に入っているシーンを1つ選んでもらった。賀来は「どのシーンも好きですが、やっぱり自分が演じさせてもらった“いれかえマン”と、“すりかえかめん”と“すりかえお嬢”の共演シーンは僕の宝物です。すごく面白いシーンに仕上がっています!」。そのシーンで賀来が歌う歌は「おかあさんといっしょ」の伝統芸とされている歌であり、小林と横山からは「賀来さんはあの歌を経験しているので、もう『おかあさんといっしょ』ファミリーですね!」と太鼓判。小林と横山のふたりが選んだのはラストシーンだ。「いろいろ起きた後で、みんなでわいわい歌って踊る、とてもあたたかくて楽しいシーンなので気に入っています」(小林)。「僕もラストシーンが気に入っています。映画だけれど本来の『おかあさんといっしょ』を感じるシーンでもあるので!」(横山)。
みんなを楽しませたい──「映画 おかあさんといっしょ すりかえかめんをつかまえろ!」には、小林、横山、賀来の愛情が詰まっていた。
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